人生ノート45~禹王(うおう)のふるさと3~

5月の中国訪問でのハイライト。中国河南省、安陽市にある世界遺産、殷墟、ここで日本と中国の子供たちによる書画展が開催されました。

殷墟は甲骨文字が発見された遺跡。24平方キロ。開成町が4つ近く入る広さです。その入口ゲート近くが展示場所でした。目立ちました。

河南省の省政府と安陽市が最大限に配慮してくれました。日中関係が良好ならば両国のマスコミが大々的に扱ってくれたはずです。残念です。

この画期的な催しをやってのけたのは一人の女性です。小早川のぞみさん。小田原を中心に活動している西湘日中友好協会の事務局長です。

中国訪問はまもなく三桁に達する勢いです。日中に横たわる溝を埋めるために生まれてきたような方です。こういった方が市民レベルの交流を支えています。

石原慎太郎さんの尖閣発言から急速に悪化した日中関係。1年前についに日本は尖閣諸島を国有化。関係は最悪となりました。

そのさなかの昨年12月、小早川さんは予定通り小田原で日中の子供たちの書画展を開催しました。並大抵の根性ではありません。

小早川さんも70歳を超えました。民間レベルで日中友好を支えてこられた皆さんの年齢が高くなっています。次の世代が育っていません。

世論調査をすれば80パーセント以上の日本人が中国を嫌いだと答える状況です。お隣の大国との今後の関係に暗雲が垂れこめています。

日本は100年で人口が5000万人前後に激減です。衰退することが確実なのに隣国と角突き合わせている暇はありません。

国家百年の計を考えて政治は動く必要があります。相手の悪いところを殊更に煽り立てて関係を悪化させるのではない道を選ぶ勇気が必要です。