2021年回想

2021年を通じて一番印象に残っているのは湯河原町議土屋由希子さんの不退転の快走です。

町議会において孤立無援の状況の中で踏ん張り抜く姿勢を多くの地方議員は学ぶ必要があります。

大勢に従うことを優先し何が正しいのかを置き去りにする根性ではより良き地域社会の創造はできません。

土屋さんのおかしいものはおかしいと言い切る胆力を多くの地方議員は身につけなければなりません。

地方議会の改革が進まない要因はおじさん議員たちが自分の立場の温存にこだわり続けているところにあります。

懐の深い年配議員がいれば土屋さんのような新進気鋭の議員の才能を伸ばす方に力を貸すはずですが見当たりません。

駆け出しの女性議員が身体を張って問題提起しているのを寄ってたかって潰そうとするのはおぞましいです。

自分たちがいかに弱々しいかをさらけ出しているようなもので日本社会の現在の低迷の原因を見せつけられている気分です。

人口減少・少子高齢化社会の進展でどんどん活力が失われている現代日本を立て直すには若い力が不可欠です。

地域の政治に関心を持ち女性の視点から改革に取り組む若き女性議員の登場は歓迎すべきことです。

旧態然としている地方議会の姿をばらされたからと言っていじめに走るのは何おかいわんやです。

折れない土屋さんは凄味さえ漂よわせるようになりました。女番長的剛腕の素質が開花しつつあります。

もっとうまくやったらなどという外野からの雑音に耳を貸さない姿勢にさすが大器だと感心しきりです。

こうしたスタンスを堅持できる精神力が無ければ政治屋にはなれても本物の政治家になれません。

土屋さんの凄味を如何なく発揮したのは今月19日の真鶴町長選挙です。大逆風の松本町長の再選の原動力となりました。

近隣の首長はこぞって対抗馬の元町長を支援しました。土屋さんは敢然とただ一人松本町長を応援しました。

首長たちは元町長の勝利を確信して勝ち馬に乗り遅れるなと支援の姿勢を明確にしたのだと思います。

土屋さんの行動は近隣首長らの思惑を吹き飛ばし首長らの実態を見る眼のなさを晒してしまいました。

土屋さんは真鶴町内に足を運び現場で有権者の息遣いを肌で感じていたのだと思います。

大苦戦には違いないものの勝機はあると直感で感じ取ったのだと推測します。動物的カンも本物の政治家の要素です。

それと前回の町長選挙で松本さんを支援していて苦境に陥ったからと言って逃げるのを潔しとしなかったのです。

土屋さんのような地方政治家が輩出することを願わずにはいられません。神奈川県西地域の期待の星です。