今年のNHK大河ドラマは歴史の歯車を回す時代の中心が貴族から武士へと移る時代を扱ってます。

「鎌倉殿の13人」の初回視ました。三谷幸喜さんらしくエンターテイメント性に富んだ脚本でした。

続けて大河を視たいという気持ちにさせられたのは岡田准一さんが演じた「軍師官兵衛」以来です。

主人公は鎌倉幕府体制を確立し武士の世の中を切り開いた北条義時です。主演の小栗旬さんが面白いことを言ってました。

「主人公なのに主人公らしくない」とインタビューに答えていました。目立たないのです。

私にとっても日本史のエアポケットに入ってしまっています。「鎌倉殿の13人」と聞いてもピンときませんでした。

同時代を生きた人物で源頼朝、義経は知ってます。平清盛もです。でも北条義時はすぐに頭に浮かびません。

ましてや信長、秀吉、家康の戦国時代絵巻の3大ヒーローとは比べ物にならないほど存在感は薄いです。

しかし歴史に遺した足跡は3大ヒーローをある意味では凌駕するほど偉大なものだと言えます。

観る人は見ているのです。私が歴史上の人物の中で敬愛して止まない勝海舟は高く評価しています。

海舟の言葉をまとめた『氷川清話』の中で取り上げています。小人物にはその偉大さはわからないと書いてます。

評価の基準は国家のために不忠の評価を甘んじて受けた点にあります。江戸城を無血開城した勝海舟に通じます。

北条義時は承久の変で朝廷の大権力者後鳥羽上皇の圧力に屈することなく東国武士を結集して上皇を逆に追放しました。

後鳥羽上皇の権威に恐れをなし宥和的な態度を取っていたら貴族の世が続きその後の歴史は変わりました。

天皇家に逆らうことは日本では逆賊と言われ疎まれます。義時はその不名誉を浴びることから逃げませんでした。

武士の世を創る気概が優先したのだと私は思います。徳川300年まで武士の世とすればその影響は甚大です。

その徳川に引導を渡したのは勝海舟でした。西洋列強に対抗するため新たな国家を創造するためでした。

無血開城の際は徳川幕府の信奉者たちから悪口を浴びせられました。海舟は平然としていました。

行動は自らの責任、批評はご自由にというのが海舟の信条でした。さっそうとしていてしびれます。

今年は大河で北条義時の生き様を追えるのが楽しみです。義時を通じて海舟に思いを馳せたいです。

海舟らが創った近代日本は今終焉の時を迎えてます。しかし国家の臨終を看取り次の時代へ橋渡しした海舟はいません。

ここに現代日本の最大の危機があります。大河を視ながらどうすれば良いのか思案する1年とします。