オリンピックとプロパガンダと反逆

北京の冬季オリンピックが始まりました。日本人選手をはじめオリンピア達の熱い挑戦を期待します。

昨年の東京オリパラ同様新型コロナが北京大会を異様な大会に変容させています。

一般の観客はいません。何らかの基準で選ばれた人たちが観客席の三分の一ほどを埋めました。

習近平政権は香港や新疆ウイグル自治区での人権問題を抱えていてアメリカなどから批判を浴びてます。

オリパラは中国の反論の場でもあります。人権に配慮し人民の不満はみじんもないことをアピールしたかったはずです。

少数民族と共存共栄を目指している姿をあの手この手で演出しようと考えていたに違いありません。

新疆ウィグル自治区からやってきた応援団が中国選手団を応援する姿を見せることなどが考えられます。

新型コロナの影響で国内の観客の観戦ができなくなったことはそうしたプロパガンダの場も同時に奪いました。

オリンピックを最初に大々的に政治利用したのはかのナチスドイツのヒトラーでした。

1936年のベルリンオリンピックでギリシャからの聖火を各国を回りドイツ国内に運んだのです。

ナチスドイツ帝国の権勢をヨーロッパ諸国を始め世界に示す一大イベントへと格上げしました。

NHKBSプレミアムの「新映像の世紀」という番組で熱狂ぶりを視ました。圧倒的プロパガンダに舌を巻きます。

ナチスのように一党独裁政権である習近平政権はコロナ禍でどのようなプロパガンダを仕掛けるか注目しました。

香港出身のジャッキーチェンさんが聖火を運びました。最終点火者のひとりはウィグル族の選手でした。

1968年のメキシコオリンピックでアメリカの黒人陸上選手が表彰台で黒人差別に抗議しました。

陸上男子200メートル金メダルと銅メダルの選手が黒いグローブをはめたこぶしを挙げたのです。

アメリカ国歌が演奏され星条旗が掲揚されている時の出来事で世界に衝撃を与えました。

中国共産党の統制は容赦ないでしょうから同様の事態が起こるとは考えにくいです。

テニスの女子トッププレーヤーが中国共産党幹部から性的関係を迫られた疑惑はいつの間に封じ込められました。

IOCのバッハ会長は疑惑解消に一役買ってました。オリパラ会場にバッハ会長の銅像が立ったと報じられてます。

バッハ会長は聖火リレーにも参加し開会式のあいさつで中国のオリンピックへの取り組みを絶賛していました。

中国では国家に不都合な出来事はなかったとされます。しかし真実は隠しきれません。

大会期間中どこかでまさかの抗議行動が起こる可能性はゼロではありません。こちらも注目です。