神奈川県真鶴町、松本町長の”誠実魂”
松本一彦町長による有権者名簿の持ち出し問題で揺れる神奈川県真鶴町。町議会の模様をネットで拝見しました。
神奈川新聞などの報道を読んでいると松本町長は悪いことをしたのに辞めない悪人のイメージです。
町民の有志から横浜地検小田原支部に松本町長を訴追するよう告発状が出されました。
有権者名簿の持ち出しが窃盗罪や地方公務員法などに違反するというものです。
検察、警察で捜査を進めることになります。松本町長は捜査の行方を見守るとしてます。
町議会でも町長の出処進退を問う質問が出ていました。松本町長は有罪となれば失職すると答えました。
公職選挙法の規定に沿って答弁したものですが質問者は町長が早期に辞める言質を取ろうと必至です。
共産党のベテラン女性町議の方でした。同じような質問を何度も繰り返していました。
松本町長は同じ答弁を繰り返しました。しかしその繰り返しの答弁は丁寧な言い回しでした。
神奈川新聞は「失職するまでは辞めない」と見出しを付けました。嫌らしい書き方です。
本文では「強気の姿勢を見せた」となってました。行間からしがみついているイメージを見せようとしてます。
議会中継を聞いている限り松本町長から法律に基づいて出処進退を決めるという姿勢に終始してました。
これが何で強気なんでしょうか。神奈川新聞の記者の筆さばきが気になりました。
記者が最初からそういう風に書こうと意図を持っていて文章になったと思えてしかたありません。
松本町長は何を聞かれても淡々と事実を語りかけます。この我慢強さはどこから来るのかと不思議です。
根が誠実なのだと思います。愚直に正直に話すしかないとひたすら信じているのだと思います。
現職の町長に対し失礼な言い方ですが正直の前に二文字がつきそうだと思います。
職員時代に仕事が終わらずに自宅に資料を持ち出し仕事をしていたのが常態化していたと述べました。
突っつくほうはこれ幸いとほかの職員はそのようなことはしておらず松本町長だけだとからみました。
松本町長はまじめで仕事熱心で優秀だったのだと思います。一生懸命のあまりにしてしまったことは明らかです。
松本町長叩きをしたい議員にとっては全てを悪く解釈し町長の過ちを言い立てます。
それでも松本町長の態度は変わりません。冷静に丁寧に答弁し続けていました。
松本町長は一見弱々しそうに見えて実に打たれ強いです。中継を見ながら感心しました。
正直者はバカを見るかもしれないが自分にはこの道しかないとの思いが伝わってきます。
誠実魂と名付けたいです。これがあるから大逆風の中で町長選を勝ち抜いたのだと思いました。