11年目の3月11日
東日本大震災の発災から11年になりました。今なお行方不明者が2523人と聞くと身につまされます。
NHKBS1 スペシャルで似顔絵で身元の判明に渾身の力を注いでいる鑑識課の元警察官の奮闘を放送してました。
傷んだ死体のデータを読み解きそこから似顔絵を制作していく様子は神業に近いものでした。
モンタージュ写真は似ているかどうか人は瞬時に判断してしまい必ずしも人物の特定につながりません。
手書きの似顔絵はあいまいさが残るところが逆に強みです。なんとなく似ていることから特定につながります。
白黒はっきりつけないアナログが持つ強みと言うのはこういったところにあるのだと思いました。
鑑識課の元警察官は11年間にわたり地道な取り組みを続けてきたことに納得していました。
それどころかまだ努力を続けて遺体を遺族のもとに返したいという気持ちを持ち続けていました。
同じNHKBSのプレミアムの方でアナザーストリーという過去の出来事に新たな視点から探る番組があります。
フォーライフレコードの光と影を放送していました。ほぼ同時代を生きた私にとって興味が尽きませんでした。
小室等、吉田拓郎、井上陽水、泉谷しげるのスーパースターが立ち上げたのがフォーライフレコードです。
小室さんを除いて3人は去り音楽家の自由を求めた理想の取り組みは中途半端に終わりました。
番組の最後の吉田拓郎さんの言葉が印象的でした。「やらなければよかったかな(大笑)」とメールで語りました。
最後の大笑いに重きがあるとは思いますが失敗だったと語る心境はさぞかし複雑なはずです。
私も3・11が来るたびに果たしてやって良かったかどうか自分自身を問い直す時がやってきます。
3・11日午後3時に神奈川県知事選挙の出馬会見を準備し直前に震災の発生となりました。
首長有志でオール与党的な候補者にぶつかるという戦術を描いていた私にとって震災は致命的でした。
そもそも知名度が圧倒的に劣るのにメディアで発信する場がほぼなくなってしまったからです。
支援者に支えられて何とかやり切ることはできましたがダブルスコア以上の大敗を喫しました。
中心となって応援してくれた首長からは今でも後悔はないかと気にしてくれます。
心配ご無用と答えました。出馬の決断に対する後悔はありません。敗北は自分の至らなさへの警鐘であり教訓です。
一番大きいのは神奈川県で一番小さな町の町長が県知事に挑戦できた満足感があることです。
有望な次世代の政治家が目白押しですので全力応援することで果たせなかった夢の続きを見ます。