戦う覚悟について
ロシア国営テレビの女性職員の決死の行動には驚嘆するとともにその戦う姿勢に敬服します。
戦争反対だけでなく政府のプロパガンダを信じるなと断言したのですからすさまじいです。
自身の動画投稿の中では政府のウソを垂れ流してきた自らの報道姿勢を直視し痛切な反省を述べています。
私自身、国営放送ではありませんがNHKの記者でしたので深く考えさせられます。
このロシア人女性と同じ状況に直面した時に同じ行動がとれただろうか自らに問い直しました。
何かはしたであろうという思いはあります。しかし決死の行動をとったとの確信はありません。
ロシア人女性の胆力に脱帽です。この女性の行動を教訓に自らを戒めなければならないと思います。
もうひとつ、やはり現代は女性の時代なのだということを改めて痛感させられました。
プーチン大統領という暴虐を平然と遂行する鉄の男に歯向かう訳です。半端な覚悟ではありません。
逮捕投獄されて殺されるかもしれないと思ったはずです。それでも敢然と電波ジャックをやり遂げました。
こうした女性がいる国は侮れません。ロシアは大国となる精神的基盤を有してます。
出る杭は叩かれますが出過ぎた杭は叩けません。この女性も死刑ではなく少額の罰金刑でした。
プーチン大統領は厳罰を処した場合の国際社会からの反発を考慮せざるを得なかったのだと思います。
北朝鮮とは違いロシアには一定程度民主的な土壌が育っていることをうかがわせる事件でした。
ロシアからの理不尽な攻撃に晒されながら抵抗を続けているウクライナの人たちの姿が動画投稿されています。
SNSの時代となり残虐が映像となり明るみになります。ロシアにとってのアキレスけんです。
国内に残り徹底抗戦する人たちの中には女性も大勢います。救援活動などに命をかけています。
ヨーロッパ諸国にも連帯の輪が広がっています。戦争の影響が生活に及んでもへこたれません。
ガソリン価格の高騰に対しウクライナの国民の苦難に比較すれば大したことはないとカメラの前で話してました。
ヨーロッパの一般の国民の間にもプーチン大統領の暴虐に対し戦う覚悟が強まっています。
これに対しロシアは戦況の長期化に備えるため友好関係にあるシリアで義勇兵を募集と報道されています。
シリア国民にとって高額な報酬が得られるためです。4万人が登録を済ませたということです。
こちらはカネのためです。一方は祖国を守るためあるいは祖国の過ちを正すためです。
どちらの方が強じんであるかは自明です。鉄の男プーチン大統領、じわじわと追い込まれる可能性が出てきました。