国家の安全を守る総合戦略についての大議論
プーチン大統領の暴虐は幕末の黒船と一緒で日本が安穏としてはいられないことを自覚させました。
平和憲法があるから攻められないと思い込んでいても正論が通らない異次元の国が存在します。
ロシアを始め中国そして北朝鮮といった国々に囲まれている日本は国策の再検討が必至です。
日米同盟があるから大丈夫という信頼感がロシアのウクライナ侵攻によって崩れました。
世界最強の国のアメリカはもはや世界の警察官の役目を果たす力量がなくなりました。
昨年夏のアフガンの撤退におけるお粗末さは今回の事態を予感させるものでした。
いち早く足抜けをしたいという思惑が見え見えでタリバンの復活を招いてしまいました。
ウクライナでは軍事的に直接の対峙はしないという弱腰がプーチンの戦争を引き起こす要因となりました。
アメリカは日本の安全保障にとって不可欠の存在ではありますが絶対ではありません。
日本人全てこの現実を冷静に受け止めて日本の安全を守る戦略を再検討しなければなりません。
台湾の蔡英文総統が述べているように自分の国は自分で守るという気概が何より大切です。
この基本に立ち返ることが原点です。アメリカに依存し過ぎて大切な基本をおろそかにしてきました。
大切な祖国を守るためにはどうすればよいのか自分事ととして考えることが第一歩です。
軍事力を増強すればそれで済むような単純な話ではありません。総合的な戦略が必要です。
安全保障に関わる国民の共通認識、強力な外交力、効率的で強力な軍事力、経済力の維持などなど。
更には科学技術の振興、教育や文化の在り方などありとあらゆる分野の基本と言って差し支えありません。
今すぐに戦略の見直しが必要なのはエネルギーと食料の確保戦略の見直しです。
ロシアはエネルギーと食料の輸出国であることを最大限に活かし侵略の背景としました。
エネルギーと食料の安定供給戦略は国家の基本だと今更ながら再認識させられました。
ロシアのような国に依存しているといつ何時牙をむかれるかわかりません。狡猾なやり方に要注意です。
エネルギーと食糧の自給率向上は国家の命運にかかわる課題だという認識が不可欠です。
総力を挙げてエネルギーは可能な限り代替エネルギーへと舵を切ることが必要です。
食料は日本で供給力のあるコメの利活用の推進は絶対です。小規模農業も光を当て直さなければなりません。
エネルギー安全保障で悩ましいのは原発と石炭火力です。特に原発の扱いは難問です。
この辺りもタブー視せずに国会で徹底的な議論が必要です。日本はこうした議論が少な過ぎました。