国民民主党への期待感

国会はガソリン税減税をめぐる議論をきっかけに自民・公明・国民民主の3党による政策論議が定着してきました。

経営、自営、農業ら各層の自民と宗教を母体とする公明に労働界の国民民主が一枚加わりました。

幅広い層の意見を反映する形態が整ったという意味で好ましい傾向だと思います。

現在は分野を限った政策協議ですが今後拡大し政策全般にわたる協議へと発展するかは夏の参院選次第です。

国民民主ととしては勝負を賭けたわけです。吉と出るかどうか選挙ではっきりします。

選挙区選挙の現職公認議席は3。山形、愛知、大分どこも落とせません。推薦の現職2人もです。

比例代表の現有議席は4。同じ議席の確保が至上命題です。政党としての評価がきまります。

玉木代表のおひざ元の香川県では選挙区に女性候補を擁立しました。票の出方に関心があります。

自民現職に、立憲、維新、共産に国民民主です。各党勢揃いの選挙区となりました。

野党がばらけたので自民が圧倒的優位ですが票がどのような配分になるか大注目です。

玉木代表のおひざ元で大善戦するようならば現在の玉木路線に地元は一定の理解を示したことになります。

参院選で現有議席を維持できれば選挙後は国民民主も政権の一角に加わる可能性が高まります。

自民党は山形選挙区で候補者擁立見送りで国民民主党に配慮しました。連立の序章だと思います。

ロシアのウクライナへの軍事侵攻は国際政治の秩序を根底から覆す大事件です。

日本として国策の大転換を図り激変する国際政治の中で生き抜いていかなければなりません。

懸念されるのは左右両派の極論です。特に右側の維新の立ち回りが気になります。

維新の大衆迎合的な扇動により世論が揺さぶられ国策が極論に偏ることを怖れています。

自民党は保守本流の岸田政権の誕生でタカ派路線は影を潜め穏健な堅実路線をとっています。

公明党は庶民の立場で平和志向ですので保守本流路線と基本的になじみやすい立ち位置です。

ここに中道改革路線の国民民主が加わり岸田政権の政策形成過程に一石を投じました。

ガソリン税の減税が端的な例です。自民党内では異論もあり言い出せなかった論点を表面化させました。

庶民の味方を自任する公明党が追随しました。政策実現への流れが形成されました。

同様の政策実現パターンが経済分野だけでなく広範な分野に拡大すると見て間違いありません。

ロシアの暴虐によりクローズアップされた安全保障やエネルギー・食糧政策での議論が期待されます。

日本の国家戦略が極論に走らず国会議論の積み重ねにより形成され国民的合意へと導けるか試金石となります。