プーチン皇帝のプロパガンダ
ロシア国営テレビの報道を見ているとウクライナの首都周辺の虐殺はフェイクだと繰り返されてます。
情報が遮断され国営テレビの報道だけに基づいて判断している人たちにとってはこちらが真実となります。
冷静に事態を眺めてみれば様々な検証する道具があるし映像の記録も残っていてウソは見破られます。
但し時間差があることが問題です。事実が明るみに出るまでの間徹底して情報を刷り込まれると目が曇ります。
プロパガンダの恐怖です。いったん判断の基準が確立してしまうと客観的視点は消滅します。
聞く耳を持たないどころか自分の考えと映像が一致しないとでっち上げだと捨象してしまいます。
21世紀の現代社会は情報化社会です。インターネットがくまなく張り巡らされています。
そんな時代でもまるで第二次世界大戦中のような情報統制とプロパガンダは成立するのです。
プーチン大統領の支持率が80%を超えているということはプロパガンダの成功を物語ってます。
国家にとって都合の良い情報を流し続けることだけではプロパガンダは成立しません。
国民が熱狂する仕掛けが不可欠です。プーチン大統領はネオナチスという忌々しい言葉を巧みに利用してます。
ロシアを含む旧ソビエト連邦は第二次世界大戦でナチスの攻撃を受けて2700万人が犠牲になったとされます。
ロシア民族の間に横たわる恐怖の歴史をプーチン大統領は意図的に呼び覚ますと研究者は指摘します。
ウクライナは現代のナチスが支配する国でこの国と戦うことは正義だと叫ぶのです。
ロシア国民の琴線に触れ理屈抜きにロシアに対する愛国心がふつふつと湧いてくるのだと想像します。
興奮した精神状態の時にプロパガンダ映像が流れると冷静さは木っ端みじんです。
プーチン大統領の言っていることが正しくてその他は全て西側の謀略で騙されてはならないとなります。
陰謀論ががっちりと頭の中に巣くいます。ここまでくると何を言っても無駄です。
報道によれば年齢の高い層の心象風景は上記のような傾向を持つ人が多いとのことです。
インターネットを使いこなして様々な情報を得れる若い世代は必ずしもプロパガンダに毒されていないとされます。
プーチン大統領の暴虐を止める一番手は若い世代の情報収集力といえると思います。
もうひとつの期待は女性の感性です。女性の直観的感性でむごたらしい戦争に背を向けることです。
ロシア側の戦死者もかなりの数に上っているとされます。遺体が国に戻れば母や妻たちの目が見開かれると思います。
戦争を止めるのは若者と女性ということになりそうです。ロシア国内の動きを注視したいです。