続・本音で考える防災

一昨日のブログで群馬大学大学院の金井昌信教授の歯に衣着せぬ本音の防災論を紹介しました。

理屈を並び立てても実際できなければ意味はないのでやれることで理想を追求しようという発想です。

机上の空論はダメというような表面的な話ではありません。命を守るという防災の本質に関わります。

ブログに私の畏友の間宮恒行さんがコメントを寄せました。元神奈川県大井町長です。

この方もべらんめー調で言いにくいことをズバリと突くのが信条の方で本音のコメントでした。

「ネズミでもゴキブリでも身を護る術は知ってます‼️何故人間様は教えないと出来ないの⁉️ネズミより劣るの⁉️命を守れば良いことよ‼️なるべく避難所に行かないで済む事を絶えず考えて措くことです‼️最悪の場合に避難所に頼る事でしょう‼️避難所ありきの防災訓練でなく‼️自立する防災訓練に変えないとならない時代じゃないかな⁉️

間宮さんが言いたいのは命を守るのが防災の一丁目一番でそのための実践的な手段を考えるべきだということです。

避難所に逃げるのは目的ではなく手段です。その手段の選択が正しいかどうかはひとりひとりが考えるべきです。

避難所に行くことが目的化してしまうと逃げようとして命を落とすことも大いにあります。

地震、津波、豪雨、火山噴火など各地域で想定される災害に常日頃から頭の体操をしておく必要があります。

想像力を駆使して考えることがひとりひとりの命を守る術を見つけることにつながります。

防災訓練が形式化していないか見直しが必要です。形式化は訓練が目的化しているからです。

命を守るために行っているのではなく訓練をすることを目的としているからマンネリとなります。

間宮さんは大井町長在職中に避難所に宿泊する訓練を実施したりより実践的な訓練を目指してました。

災害は日曜日の午前中天気が良い日に発生するとは限りません。見習うべきやり方でした。

私も町長時代に実践的訓練を心がけたつもりですが訓練のための訓練だったのではと反省しきりです。

地球温暖化もあって災害は大規模化しています。命を守る切迫性は増すばかりです。

避難指示などの警報を出すことと命を救うこととは関係が深いようで必ずしも直結しません。

真夜中、土砂降りの中で逃げろというのは酷です。身体の弱い方にとってはこちらの方が大災害です。

災害の大規模化が顕著となった今こそ防災と防災訓練の根本的な見直しのチャンスです。

各地域によって災害のリスクは異なります。地域ごとに根っこから再検討に取り掛かる必要があります。

大原則は命を守るです。どこかで聞いた用語になりますが順番は自助・隣助・共助・公助です。