愛国心と国防について

ウクライナの激闘が映像で伝えられるたびに胸が痛むとともに捨て身の闘志に喚起されます。

廃墟となった街並みの惨状や逃げ惑う市民たちを見るといたたまれなくなります。

その一方で命の危険を顧みず銃をとる勇者たちの気概に胸が熱くなります。

ウクライナの隣国のベラルーシから参戦しようとしている義勇軍兵士がテレビに映ってました。

ベラルーシはロシアと同盟関係にありルカシェンコ大統領はヨーロッパ最後の独裁者と言われます。

義勇兵は自国での自由の戦いをウクライナでのロシアとの戦いに投影させ身を投じているのです。

手足がもぎ取られようとも命を無くそうとも参戦するのです。捨て身の決心に驚嘆します。

20世紀最大の哲学者とされるハイデガーは死と隣り合わせと意識した時本来の自分に戻ると言いました。

ウクライナで祖国のため自由のために戦っている戦士たちはそうした精神状態の只中にいるはずです。

鈴木彩子さんという1990年代の後半に活躍したロックシンガーがいます。

ハスキーボイスでメッセージ性が際立つ歌手でした。私は注目してました。

彼女の歌に「国民は立ち上がらない!」という題名のついた曲があります。

冒頭、愛国心愛国心と8回連呼します。「アメリカがそんないいか西洋風がいいのか」と続きます。

「貧しさに耐えながら日の丸弁当持ってかけがえのない家族のために人々は戦ったのに」

かつて太平洋戦争時の愛国に溢れた日本人を懐かしむような歌詞も挿入されてます。

「オリンピックの時だけなんだか涙にじむ国歌斉唱日本人意識ちょっとだけ芽生え」と鋭く突きます。

「この国が腐敗していると嘆いてばかりで裏切りが繰り返されても国民は立ち上がらない」

ここが鈴木さんがいいたいところです。現状を是としないなら戦うべきだと鼓舞しているのです。

「胸を張って生きて行けよ誇りをもって生きて行けよここが生まれた国なんだここがうまれた国なんだ」

最後は「どんなに時代が変わっても時が流れても守るべきものがある胸を張れる国にしよう」です。

もしウクライナのように日本がロシアに攻め込まれたら日本はどうするでしょうか。

1945年8月9日ソビエトは日ソ中立条約を一方的に破り日本が支配していた旧満州国に侵入しました。

国境で捨て身の戦いを繰り広げた軍人たちがいる一方で指導的立場にいた者たちの逃亡が指摘されます。

再びこんな恥ずべき歴史を残すことは許されません。侵略に対しては断固戦うことが基本です。

ロシアの侵略があるとしてもまだ時間的余裕があります。今のうちに国民合意の醸成が不可欠です。