安倍ロシア外交からの脱却
共産党の参議院議員の田村智子さんが3月22日の予算委員会で厳しい質問を浴びせました。
2014年のロシアによるクリミア半島南部の一方的併合が起きた時の外交姿勢を追及しました。
ヨーロッパが制裁に動いている中で日本はロシアとの経済協力に前向きだったことへの反省を求めました。
「私とウラジミール(プーチン)とは赤い糸で結ばれている」との安倍元総理の発言を引用しました。
カチンときた自民党議員らからヤジが飛び議場が騒然となったと報じられました。
田村さんの嫌らしい攻め方はともかくとして安倍外交の汚点であることは間違いありません。
北方領土問題の解決を自分が成し遂げたいとの欲望が道を誤らせたと思います。
千島列島は1875年の樺太千島交換条約で平和裏に日本の領土となった事実があります。
終戦時のドタバタで旧ソビエトが千島列島に侵略したのが北方領土問題の発端です。
共産党が主張するように北方4島はもとより千島列島も全て本来は日本の領土というのが筋論です。
百歩譲っても4島は日本の領土です。この基本線を安倍外交が崩したのは否定しようがありません。
2島返還でプーチン大統領と妥協を図ろうとした疑惑は限りなく黒に近いです。
相手はもともと謀略機関のKGB出身で力の信奉者です。騙しと恫喝はお手の物です。
過去を消して権力の座を射止め政敵の抹殺もいとわないような政治家です。
チェチェンの民族紛争やシリア内戦でのロシア軍の弾圧の徹底ぶりは周知のことです。
謀略や血生臭とは無縁の育ちの安倍元総理は一杯食わされたのだと思います。
鈴木宗男さんらにそそのかされたかどうかは不明ですが結果的に神輿に乗せられました。
ロシアにとっては日本から経済開発の資金をまんまとせしめればそれで事足ります。
2島返還で手を打とうとほのめかしたとしてもアメリカ軍の基地はダメだとか無理難題を言います。
はなから返すつもりなんてないと見るのが常識です。期待しても裏切られるだけです。
ロシアを相手にする場合は一瞬も隙を見せず断固たる姿勢を示せる政治家が必要です。
残念ながら暴虐を全く厭わないような政治家を相手にできる政治家は日本にはいません。
日本で暴虐に対抗出来る存在はただ一人です。天皇陛下の万世一系の権威の前には怯む可能性あります。
しかし陛下は政治には直接手出ししないのが憲法の大原則ですので無理です。
となると国民の総意で一致結束対抗するしかありません。そのリーダーは保守本流が望ましいです。
岸田総理は歴史的な使命があります。安倍元総理の対ロシア外交から脱却することです。