玉木vs前原、国民民主党のゆくへ
国民民主党代表代行の前原誠司さんが主導した日本維新の会との連携がとん挫しました。
当然の結果だと思いました。逆に路線が明確になって良かったです。
前原さんの地元の参議院京都選挙区で維新候補を推すことは異様です。
党の方針として維新との連携という大義名分があるならいざ知らずそうではありません。
国民民主党は玉木雄一郎代表が先頭に立ち自公両党との連携に舵を切っていたはずです。
党の候補者がいないのであれば事態を静観するのが穏当なやり方です。
京都選挙区には立憲民主党の福山哲郎前幹事長が出馬するので憶測がまん延しました。
福山憎しで維新にすり寄ったのではないかとみられても致し方ありません。
いくら京都で人気を誇るとはいえこのような非道をしては後ろ指をさされます。
どこかで馬脚を現すものです。維新との政策協定の文書の中のひとことが問題視されました。
「政権交代を目指す」と記されていたとのことです。政治路線の根幹にかかわる表現です。
前原さんはこうした表現をすることを党内の合意を経ずして独断で決めたようです。
連携が本決まりになる直前になって文書の中身が明らかになりご破算になったのです。
前原さんには危うさが付きまといます。旧民主党代表時代には偽メール事件がありました。
党所属議員の偽メール情報に基づいた国会質問を後押しして代表の座を失いました。
代表の座に返り咲いた後の2017年の衆院選挙の時は希望の党の結成に踏み切り失敗しました。
民主党の左側を斬って小池百合子都知事と手を結び野党勢力の結集を目指したのです。
今回は党代表の立場ではないのでさざ波程度の波乱ですが3度目の失態です。
3度目の正直とはならず2度あることは3度あるという結果になりました。
前原さん、国民民主党内では踊り場がなくなったと思います。筋を通すなら維新に行くべきです。
玉木代表の決断は維新との関係が深まり取り返しのつかない事態に陥るのを防ぎました。
維新ではなく自公との連携路線を選択した以上当然過ぎる判断です。
最終決断がぶれることがあるのがアキレスけんだった玉木代表はどうにか指導力を発揮しました。
自公との連携路線と岸田政権に距離を置く維新との連携は両立はしません。
一連の騒動で国民民主党の路線はよりはっきりしました。騒動の効果です。
自公との連携路線は玉木代表の一世一代の大勝負であることは疑いの余地はありません。
参議院選挙の前に決断したのですから参議院選挙に全てをかけて路線の是非を問うべきです。
有権者の理解を得られたならば岸田政権との連立にためらう理由はありません。