菅直人さんが「私は有罪だ。」と断言するしかありません。

福島原発告訴団の代表を務められている武藤類子さんの悲しそうな表情が忘れられません。感情の高まりを理性で抑えながら静かに話されていました。

武藤さんらは、福島第一原発の放射能汚染水漏れの責任を追及するため福島県警に対して刑事告発をしました。相手は東京電力の幹部の幹部と法人としての東京電力です。

こちらも東京地検が不起訴と結論を出した同様の理由で門前払いとする可能性は大きいと思います。現在対策をとっている最中で混乱を招くということです。

武藤さんらが先に刑事告訴をした面々の中には菅直人元総理らの政治家は入っていませんでした。私は菅さんらも被告人として訴えていると思い込んでました。

マスコミ各社の報道でも東電の幹部とともに菅さんら全員が不起訴という見出しが踊っていました。これは明らかに誤報です。

意図的にこうした見出しをつけていたとしたら菅さんら民主党の責任をことさらに強調しようとしていることになります。単純ミスならばお粗末としか言い様がありません。

ところで、武藤さんをはじめとする原発事故の被害者の悲しみを当座癒すにはどうしたらよいのか考えると政治家に辿りついてしまいます。

菅さんが「俺は有罪だ。日本の歴代政権は原発の安全神話を振りまいてきた。事故を起こしてしまった責任は逃れられない。」と言い切ったらどうなるでしょうか。

最大の責任は自民党政権にあることは間違いありません。捨て身の発言の矛先は自民党に向かいます。原子力村を慌てさせます。

一方、3・11当時の総理大臣が原発事故で明確に責任があったと発言することで事故の被害者は気持ちの上では救われます。

政治家は責任を取ることでその使命を果たすのが仕事です。原発の安全神話の垂れ流しといった点に絞って堂々と責任を認めて活路を開いで欲しいと思います。