脱原発発言の小泉元首相は、放射能の汚染水問題にも切り込むべき。

小泉純一郎さんの脱原発発言が輝いて見えます。それだけ脱原発派で求心力のあるリーダーが不在ということを示していると思います。

誰しも過去があります。小泉さんは徹底してアメリカの意向に沿った政治を展開しました。郵政民営化規制緩和、そしてイラクへの自衛隊派遣。

アメリカは大量破壊兵器が存在しているという理由でイラクとの戦争を始めました。しかしこの理由はでっち上げでした。小泉さんは乗せられた格好です。

もうひとり乗せられたイギリスの元首相ブレアさんは国内で今なお厳しい批判にさらされています。小泉さんにには全くお咎めなしです。

ユーラシア大陸をはさんで西と東の島国であるイギリスと日本ですが政治風土は全く異なっています。ブレアさんにとっては小泉さんがうらやましいでしょう。

小泉さんがアメリカ追随の政治を展開した背景にはアメリカの意向に逆らうと権力の座が危うくなるということを熟知していたからだと思います。

その小泉さんの脱原発発言です。計算がないはずはありません。脱原発を言い放っても身には危険は及ばないという自信があるのでしょう。

世界のエネルギーを支配する大資本にとっても脱原発が主流の流れとなっていると小泉さんは読んで脱原発の大義名分を先取りをしたのではないかと思います。

しかし言い放った以上責任が問われます。喫緊の課題である放射能の汚染水問題に鋭く切り込むべきではないでしょうか。寸鉄指す小泉発言を期待します。

このほかに原発再稼働、原発輸出の問題もあります。脱原発に舵を切るべきだと言いながらこれらの課題から逃げていては、エセの脱原発派になってしまいます。