自民党のしぶとさと立民党の甘え

参議院選挙が徐々に迫ってきて各党の候補者擁立は最終局面に来ています。

神奈川選挙区は全国的に見て注目の選挙区です。定数が5になって各党しのぎを削ってます。

本来の定数4に加えて補欠選挙も同時に行われその分の定数が1加わります。

ただし4人は任期6年で本来の任期、5番目の当選者は任期3年で半分です。

こうした補選を行わざるを得ないのは昨年8月の横浜市長選挙に現職議員が立候補したからです。

元神奈川県知事で維新現職参議院議員の松沢成文さんが市長選で大敗後再出馬を決断しました。

知名度を活かす党方針でしょう。出たり入ったりの行動に対する有権者の反応が見ものです。

得票は減らすものの有力候補であることには変わりないと思います。

自民党の浅尾慶一郎さんに注目してます。再びバッジをつける可能性が出てきました。

衆議院選挙で自民党候補との公認争いに敗れ選挙は2回続けて小選挙区で落選です。

無所属ですので落ちればそれで終わりです。厳しい浪人時代だったと想像します。

自民党はしぶといです。浅尾さんを三原じゅん子さんに続く2人目の候補者としました。

衆議院の小選挙区での保守分裂を防げ浅尾さんもバッジをつけられれば一挙両得です。

妙手だと感心しました。浅尾さんは長い浪人暮らしの苦労を活ばねに奮闘を期待します。

元々は小沢一郎さんの新進党、その後民主党、みんなの党、自民党と渡り歩きました。

みんなの党の時代に私が出馬した2011年の神奈川県知事選挙があり支援してもらいました。

紆余曲折に後ろ指を指す人もいるでしょうが踏ん張り切った訳です。開き直るべきです。

自民党と比べ候補者調整におけるさばく力量が見劣りするのは野党第1党の立民党です。

支持率がひと桁で低迷しているのに複数候補で走ってしまっています。

同僚県議が推す現職県議と女性候補のふたりです。共倒れの危険性があります。

前回2019年の参院選で74万票あまりです。今回の方が立民に対する風当たりは強いです。

60万票台に落ち込めばひとり当選させるのがやっとのはずであることは自明です。

しかし強引な一本化調整は党の分裂を招きかねないと腰が引けているようです。

自民党が巧みなさばきで党勢拡大を図っているのに逆風の立民党の方が横綱相撲は奇妙です。

れいわの山本太郎さんが神奈川選挙区に殴り込みをかけてくれば立民はさらに苦しいです。

一本化が至上命題のはずです。しかし目先の党内事情ばかりに目が向き決断できません。

神奈川は立民党の牙城だという過去の幻影に囚われ甘えの構造があると思えてなりません。