首長論から見た神奈川県議選選挙区見直し

20日の神奈川県議会で選挙区割りの条例改正案が決まりました。

不条理極まりないと糾弾してきた南足柄市と足柄下郡の強制合併が強行されます。

地理的一体性も地域の声も無視。こんな区割りをさせてしまうのは嘆かわしいです。

いちばんの戦犯は南足柄市の加藤修平市長です。加藤市長がなめられているからこうなります。

加藤市長を怒らせると何をしでかすかと恐れられていれば事態は違った展開になったはずです。

22日区割りに反対する有志議員の主催で反対の声を上げる集会が南足柄でありました。

日曜日の午前中にも関らず100人以上の参加者があり関心が高まっていると思いました。

出席した加藤市長は饒舌に不条理さに異議申し立てをしていたかのような説明を続けていました。

問題は過程ではなく結果です。長々と説明をされてもダメだったというのが結論です。

参加者に力不足を陳謝するのが首長の責任です。どこか他人事に聞こえました。

こんな区割りをやられて市長によくとどまっていられると情けなく思いました。

市長は評論家ではありません。結果責任を問われます。職を辞するに相応しい大事件です。

出席した首長の中では松田町の本山博幸町長だけが力不足に言及してました。

反対の意見表明をしたのにもかかわらず無視されたことに対する発言でした。

本山町長の姿勢は常識です。当該選挙区の加藤市長の態度は言語道断です。

地元県議の杉本徹県議が途中参加し意見を述べました。反対姿勢があいまいでした。

合区される側の足柄下郡の立場を解説し理解を求めるかのような言い回しがありました。

終了後会場からは誰一人拍手をしませんでした。白けた空気が流れました。

地元県議の反対姿勢がこの程度では押し切られてしまうのも当然だと落胆しました。

今回の選挙区割りの最も根っこにある要因は県議会にはないと見ています。

県当局が定数増を認めない頑なな姿勢であることを県議会が忖度していると思われることです。

県議会は2増2減を金科玉条にしました。財政難を盾にする県当局に及び腰なのです。

今回定数が増えたのは海老名市と横浜市青葉区です。海老名市は理解できます。

青葉区は理解できません。横浜市は現在県からの独立を主張しています。

県はなくても良いと主張する巨大都市の県議をなぜ増やさなければならないかです。

不条理です。しかし県議の数は横浜市が圧倒的ですので通ってしまいます。

定数をどうするかは選挙区見直しの土台です。定数問題にさかのぼり議論のし直しが必要です。

4年後の見直しの時は不条理を許してはなりません。ただちに行動を始める時です。