瀬戸際の立憲民主党
昨日立憲民主党が提出した岸田内閣への不信任案が否決されました。
自公両党だけでなく維新と国民民主が反対に回りました。共産のみが賛成でした。
立民は共産との共闘を印象付けた結果になり選挙に影響が出る可能性があります。
世論調査で支持率ひと桁の政党が60%超の支持率を誇る内閣へ不信任案提出は奇妙です。
参議院選挙直前に存在感を高めたいだけだとやゆされるのも無理ありません。
立民党が瀬戸際まで追い込まれていることの証明です。苦し紛れという印象です。
立民党が追い込まれたのは明快な理由があります。昨年10月の衆院選の戦い方です。
政権交代を掲げて枝野代表は絶叫型の選挙に終始しました。足元固めを怠りました。
自民党との競り合いに敗れ選挙前より13減らして96議席に終わりました。
丁寧に有権者に語りかける戦術を取っていたら違った結果になりました。
立民が改選議席を維持できれば自民は250議席割れでした。国会の風景は全く異なりました。
この戦術ミスは決定的でした。岸田政権はこれで危機を脱したのです。
岸田政権はいまだ実績らしい実績は挙げていません。それでも高支持率です。
原因はイメージだと見ています。菅前政権の負のイメージとのコントラストです。
菅前総理は仕事師として政策実現にこだわりました。しかしコロナが全てを吹き飛ばしました。
昨年8月の横浜市長選で菅前総理の不人気はピークに達しました。おひざ元で敗れました。
9月自民党総裁が岸田総理に代わった狙いは負のイメージから脱却でした。
衆院選時点では岸田総理もよちよち歩き状態でどう転ぶかわからない状況でした。
乗り切った後の岸田総理は菅前総理とのイメージの差がジワリと浸透しました。
外交の場面での落ち着いた態度、国会答弁での丁寧な受け答えは好印象です。
このイメージが現在も続いている結果が高支持率だと見て間違いないです。
岸田政権の支持率の高さの功労者は皮肉な言い回しですが菅前総理のイメージにあります。
今度の参院選は具体の政策論争というよりイメージ選挙の要素が色濃いと見ます。
立民党は経済無策を争点としてクローズアップしたいのでしょうが白熱の議論は望めません。
イメージ良好の岸田自民党が勝利するのは間違いないと思います。
立民はどこまでしのげるかまさに党の存続をかけた戦いとなります。
蓮舫さんや辻元清美さん、西本幹事長を前面に出し女性が活躍する党という一手があります。
インパクトがやや足りませんが他にめぼしい戦術は見い出せません。
立民党は政党の存在意義が問われてます。意義を見い出せなければ解党の恐れがあります。