道州制再考5~まとめ~

道州制論議は再び盛んになります。現行の中央政府と47都道府県体制は、現代日本が直面している危機に十分な対応ができないからです。

欧米に追いつけ追い越せ、人口も経済も高度成長イケイケどんどん時代に適合した体制です。目標が明確ですので国家の命令一下、一致結束進めます。

そして、経済が伸びますので果実をみんな受け取れます。多少の多い少ないは我慢できます。ところがこれから我々が立ち向かう世界は真逆です。

人口は減り経済は伸びない時代。地域ごとの格差がきつくなります。地域ごとにもう少しまとまりを大きくして地域の強力な地方政府を作って対応することが必要です。

日本を取り巻く状況の厳しさは人口、経済だけではありません。大規模災害、原発、領土、TPP、国家を揺るがす課題のオンパレードです。

中法政府と地方政府の役割分担をしっかり考えないと的確な対応が出来ません。この側面からも中央政府と47都道府県体制は根本からの見直しが必要です。

北海道と沖縄の改革を先行させる必要があります。領土問題や在日米軍基地といっ特殊な問題を抱え、経済振興を果たさなければならないからです。

北海道自治州、沖縄自治州として国の出先機関と道県を合体させ強力な地方政府を作り中央政府との役割分担を明確にし対応していくことが不可避です。

原発事故を抱える福島県も実情は同じです。放射能という目に見えない恐怖を抱えていますのでもっときついです。事実上の政府直轄体制が必要です。

オリンピックで沸き立つ東京、大阪都構想の行方が見通せずに揺れる大阪。日本を代表する二都市を取り巻く状況は、ますます格差が広がりそうです。

オールジャパンで考えたら東京だ大阪だなどと小さなことを言ってられません。東京が地震でやられた時の代替機能を果たす大阪という視点が必要です。

東京は政府直轄都市。いの整直樹都知事の持論を実現すべきです。大阪は再編して大阪都とし強力なとして再生を果たしていくよう目指す必要があります。

その他の日本の地域は以上あげた地域ほどに緊急性はありません。じっくりとそれぞれの地域のあったやり方で体制刷新を図っていけば良いと思います。

神奈川県は、県庁移転を起爆剤にして神奈川全体の県と市町村のあり方を根本から見直すことができれば、道州制時代に対応できるフロントランナーとなれます。

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