参院選と杉並区長選

参院選が公示されました。ウクライナなどの国際軍事情勢、円安と物価高が2大争点です。

東京杉並区の区長選挙で新人の女性候補が自公推せんの現職区長に競り勝ちました。

私の頭にパッと思い浮かんだのは昨年8月の横浜市長選挙でした。

与党系候補が敗れるパターンでした。現職区長支持をめぐり保守の対応は分かれたとのことです。

保守が一枚岩になれない時に波乱が起きます。昨年の横浜市長選挙と一緒です。

横浜市長選挙はカジノとコロナという野党推せん候補に強烈な追い風がありました。

杉並区長選挙では開発優先の区政、公共施設の統廃合という材料がありました。

円安物価高の進展も野党系の候補の票を押し上げたと考えられます。

決定的な要因がもうひとつあります。疫病神の存在です。石原伸晃さんのことです。

横浜市長選挙の時の菅総理と同様の悪影響をもたらしたと思います。

当選した女性候補には昨年の衆院選で石原さんを破った女性衆院議員が寄り添いました。

この方が表面に出れば出るほど石原さんが敗れたことが思い起こされます。

横浜市長選挙の時の菅総理と同じように悪者に仕立て上げられたと見ます。

保守の分裂、社会情勢の逆風、疫病神の存在。三つ揃った結果が野党系候補の勝利です。

この選挙結果がそっくりそのまま参院選に波及するかと言えばそうはいきません。

最大の条件の保守分裂はなく野党の方がばらけていますので条件は逆です。

岸田総理は菅前総理とは違って悪役イメージはありません。叩く標的としてはやりにくいです。

ひとつだけ与党に不利で野党に有利と言える条件は社会情勢特に物価高です。

野党各党は消費税の減税や廃止を掲げています。与党は旗色が悪いです。

政府与党は政策を決定できる強みがあります。アドバルーンを上げる可能性あります。

消費税の減税や廃止はあり得ません。福祉の財源との主張を堅持するはずです。

野党の消費税の主張は福祉の財源を無視した主張だと反転してくるでしょう。

選挙情勢次第で早期の補正予算の編成を大々的に打ち出す可能性があります。

消費税ではなく積極財政で対応するとの主張です。一定の説得力を持つでしょう。

物価高はコロナほど選挙に甚大な影響を与えることなく与党はしのぎ切ると見ます。

ウクライナ情勢、ロシアと中国、北朝鮮の不穏な動きが一方であります。

これは明確に与党に有利に作用します。野党に託そうという有権者は少数です。

与党は国際情勢の厳しい現状に対応できるのは与党だと強調してくるはずです。

杉並区長選を受けて与党に逆風かと捉える向きもあるでしょうが私は与党は底堅いと見ます。