参院選と同日実施の神奈川県山北町長選挙
参議院選挙真っ盛りです。コロナが収まり切っていない中で酷暑が続いてます。
マスクをしたままの選挙はさぞかしつらいだろうと選挙体験者の私は同情してしまいます。
タウン紙にとって選挙の時は書き入れ時です。選挙前には候補者の意見広告が乱舞します。
選挙公報は公示告示後投票日の直前に配布されるのが常です。期日前投票には間に合いません。
タウン紙が選挙公報の代わりとなります。候補者は力を入れています。
わが地域では参院選のほかに山北町長選もあります。投開票日はおなじ10日です。
湯川裕司町長に新人で元町議会議長の府川輝夫さん、新人の高橋純子さんの三つ巴です。
3人ともにタウン紙で主張を展開しています。読み比べると立場の違いが分かります。
山北町はかつて鉄道の町として栄え足柄上郡地域の中心地でした。
JR御殿場線の衰退とともに町の活力も減じ消滅可能性都市とされています。
1955年には16689人であった人口は現在は9657人ですから40パーセント以上の減少です。
この状況をどう捉えどのように解決の道筋を見い出して行くのかが喫緊の課題です。
湯川町長はこれまでの3期の町政を発展させることを前面に掲げます。継承路線です。
府川さんは町政をダイナミックに転換させようと訴えてます。変化路線です。
移住者の高橋さんは、再生可能エネルギーやネットの活用を訴えています。新機軸路線です。
実質的に湯川町長と府川さんの一騎打ちです。継承か変化かの戦いです。
選挙の常識では対抗馬が二手に分かれた場合は現職有利と言われます。
山北町長選挙にも当てはまると思います。湯川町長が頭一つリードと見るのが一般的です。
府川さんが逆転するとしたら山北町を変化させたいとのエネルギーが湧き起こることです。
府川さんの政策は町内遊休地の活用や道路基盤整備といった開発型が目立ちます。
同時に廃止となった県立足柄上病院の産科の復活など変化を意識しています。
これに対し湯川町長は実績だけでなく真摯な人柄も強調する選挙手法です。
どことなく岸田総理に似た打ち出し方です。ソフトに支援を呼び掛けています。
岸田総理の堅調な支持率からもわかるように湯川町長の手法は日本人に受けがいいです。
個別の政策よりも雰囲気で判断しがちなのが田舎の政治風土です。
湯川町長にとって岸田総理という意図せぬ応援団長が登場したと思えて仕方ありません。
町長選挙は参議院選挙と同日実施ですので意識させられてしまいます。
激しく攻めたい府川さん側は攻めにくさを感じているのではないでしょうか。
湯川町長を取り巻く状況の有利さから判断すると逃げ切る公算が強いと見ています。