紀元前7世紀に地中海の東端エーゲ海に面した地域にイオニアという都市がありました。移民によって作られた国だと言われています。

移動の自由が保障されて、奴隷の存在もなく、住民は自由でありかつ平等であったと言われています。イオニアの政治体制のことをイソノミアといいます。

ここに光を当てて論じているのが哲学者の柄谷行人さん。マルクス主義の思想家としても著名な方です。先週18日柄谷さんの講演を聴く機会がありました。

私は柄谷さんの鋭さに憧れてました。生の柄谷さんを初めて拝見できました。岩波書店から『哲学の起源』という著書を出してイソノミアのことを紹介しています。

読んでみましたが難解でした。字面を追ったまま読み終わりました。でもすごいことが書いてあるという感じは行間から伝わってきます。

西欧の民主主義はギリシャの民主制が原点です。柄谷さんはギリシャの民主制は、衆愚政治に陥ってしまった。参考にしてはダメだと言われます。

ギリシャ以前に理想の政治があってそれがイソノミアだと言われます。しかし、現存しているわけではないので調査するわけにも行きません。

柄谷さんの講演会を主催したのは国際縄文学協会です。日本の縄文時代の研究とイソノミア、一見無関係のように思えます。

しかし、縄文時代は、豊富な食料に支えられて自由で平等な社会であったのではないかと言われます。柄谷さんもその可能性を指摘していました。

柄谷さんは、山あいの集落の共同体の中に土地を共有し自由で平等な社会を昭和の時代まで残していた地域があると紹介していました。

日本に自由でかつ平等という誰しもが憧れる社会が存在していた訳です。欧米にばかり目を向けることなく足元を見つめ直すことが大切だと思いました。