そうだ京都に行こう!
昨日の神奈川大学政策過程論、京都市の門川大作市長にお出ましいただきました。
想像していた通り和服姿でした。背中の「紋」まで見せてくれました。
なんとSDGsマークでした。京都の刺しゅう技術からすれば17色は序の口だとのことです。
京都といえば日本を代表する国際的な観光都市と連想します。これが気になるようです。
「京都は観光都市ではない。」と強調してました。高い技術力を誇るものづくり都市です。
神社仏閣が集積する宗教都市でもあるし多彩な大学のある街でもあります。
教育にも力を注ぎ子供たちの学力が高いことにも注目して欲しいと述べてました。
もちろん美しい景観を保全している都市であり昨今は人権や環境にも力を入れています。
京都は様々な顔を持っていてその一つ一つが「光」でそれを「観る」のが観光ということです。
京都のSDGsの取り組みを見た回ったりするのも立派な観光ということになります。
国際観光都市とくくられ薄っぺらな理解になってしまうことを懸念しているのだと思います。
門川市長とは2008年5月に京都で地方分権改革をテーマに意見を交わしたことがあります。
門川市長は市の職員時代は教育畑一筋で教育長から市長になりました。
門川市長が教育に強いこだわりを持っていることが強く印象に残ってます。
昨日の講義でも教育の話しになると熱を帯びます。学校の統廃合を語ってました。
市の提案に反対が出ても子供たちのためにという一点に絞って説得したということでした。
子どもたちに良好な教育環境を提供することを最優先にして跡地利用とは切り離しました。
統廃合は順調に進み一等地の学校跡地にはホテルやイベントホールなどができてます。
門川市長にとって京都の教育が自らの政治指針そのものとなっています。
京都は明治維新後天皇が東京へと移ったことに伴い衰退の危機を迎えました。
町衆たちは子どもたちが元気ならば将来は明るいと考え小学校づくりを進めました。
政府の号令で小学校づくりが始まる前のことです。民衆が資金を出し合ったのです。
門川市長はこの精神が京都の原点だと位置づけているようでした。
「かまど金」と呼ばれた寄付金に託された京都人の心意気を大切にしたい考えでした。
SDGsはそうした京都人の情熱をかける新たな目標です。延長線上に多文化共生があります。
京都駅近くに新たな多文化共生ゾーンが誕生するとのことでした。京都市立芸大が核です。
ウクライナの首都キーウと姉妹都市の京都市、平和構築にも強い意欲を持ってました。
中身がありました。「そうだ京都に行こう!」という気持ちにさせられる門川市長の講義でした。