安倍元総理銃撃事件

8日昼テレビから混乱の様子が飛び込んできました。安倍元総理が撃たれたと速報してました。

安倍元総理は救命治療が功を奏すことなく死亡しました。41歳の無職の男が逮捕されました。

この種の凶悪犯罪とは縁遠く思える古都奈良の中心部で発生した衝撃の事件です。

NHKの記者の慌てぶりが画面から伝わりました。記者時代の記憶がよみがえりました。

上司を携帯で呼び出し指示を仰いでます。呼吸が荒れ心臓の鼓動まで聞こえてきそうでした。

この記者が撮った携帯写真の動画は迫力がありました。発砲の衝撃音はのけぞりそうでした。

SNS時代ですので衝撃の瞬間の映像が撮影されていてどんどんアップされます。

容疑者は自然体です。腕組みをして演説を聞いたり拍手までしていました。

1発目で安倍元総理は振り返り2発目が襲いました。安倍元総理はその場に倒れました。

心臓マッサージをする姿や看護師を呼ぶ声、AEDをと叫ぶ声、生々しいです。

搬送された奈良県立医科大学病院の会見によれば運ばれた段階で心肺停止状態でした。

検視によると右鎖骨下の血管を損傷したことを主因とする失血死とされています。

撃った銃は手製のもので長さ40センチ程度とのことです。バッグに入れていました。

不思議なのはいともやすやすと容疑者が安倍元総理に近づけたことです。

背後はがら空き状態でした。誰一人警備の警察官は止めに入っていません。

私は政治記者時代発砲事件に出くわしたことがあります。1992年3月20日のことです。

栃木県足利市で開かれた金丸信自民党副総裁の講演会でした。突然拳銃が3発発射されました。

直ちに犯人は警察官らに押さえられました。不意のことで何が何だかわかりませんでした。

あの時に比べ今回は屋外で見通しもはるかに防ぎようがあったように見えます。

奈良県警の8日の記者会見では警備問題について捜査を進める中で検証するとしていました。

刑事部長が記者会見のトップでした。本部長が出て来ないのはおかしいと思いました。

本部長はキャリア組と言われて警察庁採用のエリート警察官です。

経歴を見ると警備畑を歩んでいます。こういう時にこそ矢面に立つべきです。

9日の記者会見には登場し痛恨の極みと述べ警備体制の不備も事実上認めました。

本部長の記者会見をめぐる仕切りに指導力の欠如を感じてしまいました。

容疑者は特定の宗教団体に恨みがあり、安倍元総理が関連があると思い込んだとされてます。

この供述だけから判断すれば個人的な犯行で政治的な背景があるようには見えません。

しかし宗教団体への恨みから安倍元総理射殺まで飛躍があります。解明はこれからです。