学生は加藤憲一前小田原市長スタイルが好み
神奈川大学の政策過程論の試験レポートの採点を終えました。肩の荷が下りました。
36人が講義の登録をし全員が提出でした。一日で集中的に見ました。
テーマは「私が考える理想のまちづくり」で2000字程度のレポートです。
私も入れて10人の首長や首長経験者と町議ひとりの11人による現場報告講義でした。
11人の講師のうち3人がオンラインで参加でした。遠隔地のゲストを呼べるのは助かります。
理想のまちづくりの大前提として住民参加への学生の関心が深いことがわかりました。
住民参加にこだわり続けた加藤憲一前小田原市長の姿勢に共感の声が多かったです。
加藤さんは「人は信頼するに足る」というのが12年間市長を務めた結論だと述べました。
この言葉が学生の心に響いたようです。加藤さんの講義を引用するレポートが目立ちました。
強いリーダーシップでまちづくりを進める手法を評価するレポートももちろんありました。
総じて学生は積極果敢さよりも加藤さんのような住民に寄り添うスタイルに親しみを感じています。
加藤さんは2年後の小田原市長選挙でリベンジを目指すと確信しています。
若い世代からの支持が厚いことは再登板に向けて好材料です。自信を持って欲しいです。
開成町の現地調査報告もありました。実際に足を運んだリポートは具体的でした。
学生たちも人口の急減に危機感を抱いています。子育て政策を重視してました。
兵庫県明石市や千葉県流山市で展開されている先進的な施策を引用していました。
驚異の出生率を誇る岡山県奈義町のまちづくりを詳細に調査したレポートもありました。
妊娠期から高校まで子育てに関わる保護者の負担を徹底して援助しています。
二宮町に住む学生が町の人口減少対策の手ぬるさを問題提起してました。
教育環境を整備すべき、産む場所がない、熱気を帯びたレポートでした。
ただひとり町議で参加した湯河原町の土屋由希子さんの話しは刺激的だったようです。
町議会の体質に驚いていました。いじめに負けず戦う姿勢をふたりの学生が評価してました。
学生たちは持続可能性、はやりの言葉で言えばSDGsに関心を持ってます。
チャリダーのまちづくり提案がありました。自転車政策をも一段高みにと訴えてました。
欧州レベルを目指すべきだというのです。時代に適っていると思いました。
レポートに地方公務員志望と書き込んでいるものもありました。
私の講義を受けたからには挑戦する公務員になって欲しいです。
こういう風に叱咤激励するのは今の学生の好みではないかもしれません。
でも人口減少・少子高齢化にあえぐ現代日本を救うには挑戦者魂は必須です。