続・安倍元総理国葬決断のその後

安倍元総理の国葬をめぐる違和感は高まることはあっても収まる気配はありません。

マスコミ各社の世論調査は国葬反対論の方がやや上回っています。

国民のおおかたの賛同があって国葬は成り立つものですので異様な状況です。

反対論は更に拡大していくと見ます。時間の経過が反対しやすい環境を作るからです。

惨劇の直後は安倍元総理に批判めいたことを述べるのははばかられました。

ある種の金縛りにあったようなものです。時間の経過は自己規制をほどきます。

政治家ですので当然功罪ともに背負ってます。マイナスの側面も語れるようになります。

国葬決定したのは国民が金縛り状態にあった時です。電光石火の決断でした。

異論を出しにくい中で決めれば称賛の声に覆われると目論んだ可能性があります。

岸田総理に近い誰かが入れ知恵したのだと推測します。結果は厳しいものでした。

少なくとも与野党幹部に打診をし概ねの了解を取り付ける手続きは必須でした。

民主主義を踏みにじったと犯人を糾弾しながら民主的な手順をおろぬいてはいけません。

国葬終了後も批判の声は残り岸田総理にとってのどに刺さったとげ的存在となると思います。

菅前総理が日本学術会議の任命問題で失点をしたのにどこか似通ってます。

内閣支持率が高く順調な滑り出しに見えたのに落とし穴にはまったかのようでした。

岸田総理も参院選で勝利し順風満帆かと思われた中で国葬を決断し逆風を受けました。

甘利前幹事長を国会の追悼演説者に起用しようとしてとん挫するチョンボまでありました。

国葬前の演説断念により演説自体の価値が下がりました。悪い方に向かうと続くものです。

BA.5のまん延が背景にあり岸田総理は世論の動向を不気味に感じているでしょう。

経済を考えて行動制限はとれませんので事実上は神頼み状況です。

政府の無策がまん延の元凶だとの怒りが浸透してくると岸田政権も無視できません。

メディアの格好のネタになっている旧統一教会と自民党との関係は闇の中にあります。

政治家個々人の倫理観に委ねて党として調査することに背を向けています。

収拾がつかなくなるのを避けるための便法だとして追及は逆に止みません。

旧統一教会との関係は安倍元総理の派閥所属の議員が多いのが特徴です。

実態を暴かれるのを避けようと忖度しているのかとの疑念も当然生じます。

BA.5のまん延を背景に国葬問題と旧統一教会問題の勃発。国政の3大テーマとなりました。

臨時国会はわずか3日で終了です。逃げたと見られても仕方ありません。

誠実さが売りの岸田総理、らしさを失ってきています。原点回帰を期待します。