風雲急を告げるロシア情勢!

モスクワ郊外でプーチン大統領に近い思想家の娘が爆殺されました。

車に仕掛けられた爆弾が爆発しました。映画のいちシーンが思い浮かびました。

フランシス・コッポラ監督の名作「ゴッド―ファーザー」のとあるシーンです。

アル・パチーノ演じるマイケルはイタリアのシシリー島に潜伏してました。

マフィアの抗争で殺人を犯したマイケルはほとぼりが冷めるのを待っていたのです。

美しい村娘と恋に落ち結婚しました。新妻が車に乗りエンジンをかけた時悲劇が起きました。

車が爆発しました。マイケルを殺害しようと敵対するマフィアの魔の手が回ったのです。

モスクワの事件と極めて似通ってます。映画さながらの事件が現実に起きました。

殺害された娘の父、アレクサンドル・ドゥーギン氏は著名な国家主義的思想家です。

報道ではプーチンの頭脳との表現もありました。関係が密接であったことがわかります。

プーチン大統領は「卑劣で残酷な犯罪」と断じました。しかし額面通りには受け取れません。

旧ソビエト時代国民を恐怖で支配していた情報機関KGBの出身だからです。

今回の事件のような謀略の冷酷さは骨の髄まで知り尽くしているはずです。

『プーチン3.0殺戮と破壊への衝動』という本がつい最近出版されました。

塩原俊彦さんというロシアの内情や国際情勢に精通している評論家が書きました。

第二章がプーチンを解剖するとなっています。「殺し屋プーチン」が書き出しです。

プーチン大統領となってからも国内外で殺害されたとみられる事件は目白押しです。

2006年ロシアの情報機関の職員が核物質で殺害される事件がイギリスで起きました。

プーチン批判の急先鋒の女性ジャーナリストが2006年に射殺される事件もありました。

ロシアがらみの事件は何かが背後でうごめいているようで実態は闇のなかです。

事件をウクライナの犯行と断ずるのは早計に過ぎると思えてなりません。

ウクライナがプーチンの頭脳の殺害を図ったとすると全面反撃を覚悟しなければなりません。

ウクライナもそこまで単純ではないと思います。考えにくいです。

ロシアが自作自演で事件をでっちあげウクライナ反撃の端緒にすることも荒唐無稽です。

こうした中、ロシア国内の反プーチン勢力が犯行声明を出しました。

ウクライナへの軍事侵攻を厳しく批判している内容で衝撃的です。

声明通りとするとプーチン体制の締め付けのほころびがさらされたことになります。

プーチン大統領は外と内、両方の敵と向き合わざるを得なくなります。

プーチン大統領の正念場が到来したとも受け取れます。ロシア情勢風雲急を告げています。