新型コロナ全数把握をめぐる怪現象

感染拡大が収まらない新型コロナオミクロン株。患者数の把握をめぐって迷走してます。

神奈川県の黒岩知事が当面はこれまでの方式で患者数を把握すると発表しました。

26日のことです。私の聞き間違えかと思いました。黒岩知事は見直し積極派だったはずです。

ネットで記事を検索してみると合ってました。24日は全く逆の発言でした。

早期に見直しを図りたいと明言してました。頭が混乱してきます。

全国知事会も一緒です。23日には緊急声明を出しています。見直しを求めています。

全国知事会会長の平井鳥取県知事名となってますので知事会全体の意見のはずです。

政府は全国知事会からの要望を受けて慌てて見直し方針を取りまとめたのだと思います。

岸田政権、旧統一教会や安倍も党総理の国葬問題を抱えて支持率が低迷しています。

新型コロナで迅速果敢に対応し失点を取り戻そうとしたのだと推測します。

裏目に出ました。本当に業務量の低下になるのかどうか疑問の声が現場から上がったのです。

政府の方針は都道府県の判断で全数把握の範囲を簡素化できるとの方針でした。

簡素化したものの重症化してしまう患者もいて現場は対応が難しいです。

こうした懸念の声が都道府県に反映したことが見直しに動いたのが4県にとどまった理由です。

神奈川県も現場の声を受けて急きょ方針を変更したのだと思います。

独自に導入している自主療養制度との整合性が取れないとのことです。

現場の声を十二分に把握しないまま見直し推進姿勢を示したことになります。

更に政府は当初導入予定としていた8月末を調整が残っているとして2日からとしました。

岸田政権の慌てぶりがここにも如実に表れています。つまづきの要因です。

政府と都道府県間の一連のやり取りを眺めていると問題の本質が見えてきます。

責任を取りたくないのです。政府は都道府県に責任を覆いかぶせ、都道府県は拒否します。

一番困るのは現場を担う保健所や医療機関、保健所を有している市ということになります。

大国のはざまで右往左往する小国の姿を見ているようで悲しくなります。

全国的な医療に関する制度設計ですので政府が第一義的に責任を持つことは当然です。

都道府県の判断だと言われても言われたほうが困るのは常識です。

急きょの内閣改造で厚労大臣に返り咲いた加藤大臣の手腕が厳しく問われてます。

一方都道府県も現場の声を十二分に把握しないまま安易な発言は慎むべきです。

現場がついて来なければ意味がありません。慌てて修正するのはみっともないです。

政府も都道府県も責任感不足が露呈した騒動です。猛省して欲しいです。

 

記事

前の記事

関東大震災から99年
記事

次の記事

小田原市議会が熱い