新旧総理の追悼の辞から垣間見えたもの

安倍元総理の国葬における岸田総理の追悼の辞の中で首を傾げる言葉がありました。

「あなたはわが国憲政史上最も長く政権にありましたが、歴史は、その長さよりも、達成した事績によって、あなたを記憶することでしょう。」

岸田総理が国葬を決定した際にいちばんの理由に挙げたのは在任期間です。

追悼の辞では一転し在任期間ではなく総理としての実績に評価の基準を移してます。

在任期間の長さを理由にした背景には安倍政治の評価は定まっていないとの批判がありました。

在任期間を盾に国葬を正当化し式典では安倍政治を讃えるのは不誠実です。

国会で虚偽答弁を重ねたことを承知しながら正義の人と持ち上げたのは疑問です。

岸田総理は聞く耳を持ち誠実な人柄が評価され総理に就任しました。

昨今は聞く耳は特定の人の声だけに限定され誤った判断が続いてます。

誠実さも怪しくなってきました。岸田総理が総理に留まる理由が薄まってます。

在任期間を待たずに総理の賞味期限が切れる可能性があると感じました。

菅前総理は友人代表として故人を偲びました。感情がこもった話しぶりでした。

「天はなぜ、よりにもよって、このような悲劇を現実にし、いのちを失ってはならない人から生命を召し上げてしまったのか。 」

菅総理はこのように述べて天を恨みました。筋違いだと思いました。

原因は天にはありません。旧統一教会への怨念が銃殺の引き金です。

更に詳しく理由を探りたいのならば安倍元総理と旧統一教会との関係を探るべきです。

自民党は調査を避けています。天のせいにされても天ははた迷惑でしょう。

友人が涙を流し故人の功績をいくら讃えてもそれだけでは納得できません。

お友達同士で美しく正当化をしているに過ぎないと受け止められるからです。

森友問題で自殺者を出した傷ましい過去があります。なまじの言葉では補えません。

お仲間意識を越えて自殺した財務省職員の妻の心に響く言葉が欲しかったです。

死去した伊藤博文を偲ぶ山形有朋の和歌を引用し話題になりました。

明治の元勲山形の心境だと語りました。存在の大きさをさりげなく示す意図を感じました。

安倍元総理は死の直前に安倍派の会長として参院選の応援に飛び回ってました。

党内における自身の影響力を高めようと躍起になっていた印象を持ちました。

みたび総理大臣の地位に就きたいとの思いが潜んでいたとにらんでいます。

旧統一教会への恨みによる凶行は安倍元総理をこの世から消し去りました。

安倍元総理の死により3度目の総理大臣との願望は瞬時に消え去りました。

私はこの事実の背後に天意を感じてなりません。皆さまはどう受け止めますか。