続々・黄昏時の日中関係を考える

「日中茶話会」の帰路、右翼団体が口汚く中国を断罪する声を聞きながら駅に向かいました。

マイクを握っている姿を横目で見ると元気がみなぎっている様子でした。

中国に対する反感が国内にまん延している状況に背中を押されているのだと思いました。

世論調査で90%を超える日本人が中国に対し好ましい印象を持っていません。

しかし引っ越すわけにはいきませんし経済関係の深まりは断絶を許しません。

私は落花生が好物です。中国山東省産の有機栽培ものをよく購入してます。

価格の安い衣料品だけでなくブランド物も縫製は中国製のもの多いです。

電化製品からコンピューター、中国製が無ければ厳しい状況になります。

自然科学系の論文の引用数はアメリカを抜いて中国がトップになったと報じられました。

最先端技術分野でも中国が頂点に躍り出る日が近いのかと思わざるを得ません。

日本はトップ10を外れ、長い坂道を転がり続けているような感覚に囚われます。

超円安で日本の価値が下がってますので中国に買いたたかれる懸念が高まります。

中国はゼロコロナ政策の影響もあって経済が停滞しているとはいえ伸び率が違います。

右翼のように中国とは断絶だとがなたてたところで衰退国家として手が打てません。

関係断絶したら沈没するのは日本です。中国を一蓮托生にすれば世界が沈没です。

少しは冷静になってもらわないと困ります。日本の方が危機に瀕しているのです。

一方で中国と共同歩調をとるのは無理な相談です。反民主主義の独裁体制とは相いれません。

残された道はひとつです。興奮して短慮に陥らず長い目で考えることです。

2049年の人民中国建国100年が節目です。中華民族の偉大なる復興路線の成否が決まります。

とりあえず日本は国家の再生に注力しそこまで耐え忍ぶことが絶対条件です。

強大化した中国と向き合うには同盟国のアメリカとの連携は欠かせません。

しかしアメリカの言いなりになって防衛力を強化することに無警戒ではいけません。

中国の反発より日本の財政が持ちません。医療、福祉や教育にひずみが出ます。

国民生活を犠牲に防衛強化では本末転倒です。ほどほどのラインを探るのは必須です。

大切なのは国内経済を盛んにすることです。基本となる食料とエネルギー政策は特に重要です。

国内生産の増強や再生可能エネルギーによる自立度の向上は基本中の基本です。

インバウンド観光を起爆剤にして地域経済の振興を背景に特色あるまちづくりもです。

政治的には民主的な政治の強化です。中国に対する最強の対抗軸です。

民主的で基本的人権を守る国が経済も再生させて中国と向き合うことが当面の目標です。