小泉元総理発言の背景を推理する。

小泉元総理の原発即ゼロ発言が頭から離れません。ほっぺたを張られた感じです。記者会見してここまで言うのという意外感を受けました。

素直に受け止めれば国民的な議論を興すどでかい一石を投げ込みました。私は昨日のブロクで述べたように国民投票へとつなげるのが一番だと思います。

一方、どうしても裏があるのではないかという疑念が抜けません。小泉さんが総理大臣時代、余りにアメリカに従順な姿勢を取り続けていたからです。

この時に片腕となって動いていたのが竹中平蔵さんです。新潮社のドキュメント賞を受賞した『市場と権力』がこの間の竹中さんの蠢きを書いています。

ブッシュ政権が戦争の口実をでっち上げてまで進めたイラク戦争への支援。大量のアメリカ国債購入が戦争費用を賄ったと指摘しています。

小泉政権の最大の成果とされる郵政民営化もアメリカの強い支持があったことは明らかです。小泉さんのこうした過去がちらついてしまいます。

まず、安倍総理の言動の何がアメリカを刺激しているかを考えなくてはなりません。アメリカは安倍総理の国家主義的な姿勢を嫌っています。

安倍総理が唱える戦後レジュームの見直しは、度が過ぎると戦後のアメリカの支配秩序に反旗を翻すことになります。しかし、現在安倍総理は発言を控えています。

おかしな行動といえばトルコに二回も連続して訪問したことも何か匂います。何かがアメリカの虎の尾を踏んだと見るしかありません。

ではなぜ小泉さんが脱原発で安倍総理を揺さぶるのかです。安倍さんの立場に立てば小泉提案を簡単に飲める訳がありません。小泉さんも承知の上でしょう。

そうなると当面は困らせることが目的になります。安倍総理が何かを譲歩してくるのを待っている可能性を考えないといけません。

TPP、沖縄普天間基地の名護移設、集団的自衛権の容認、特定秘密保護法案の成立。アメリカが喜ぶお土産は様々ですがそれぞれハードルがあります。

アメリカもかつての大国ではありません。おカネに困っています。しかし、中国の膨張を抑止しながら格好を付けなくてはなりません。

ケネディ元大統領の娘さんが駐日日本大使に赴任します。そのにこやかな顔の裏でアメリカの冷徹な計算があると思えてなりません。