日本人が身に着けるべき教養と歴史観を求めて

現代日本人が身に着けるべき教養と歴史観は何か、大きなテーマに挑んでいる方々がいます。

「世界のための日本のこころセンター」を運営している皆さんです。

元通産省幹部の土居征夫さんが中心となり「自啓共創塾」を立ち上げました。

昨年から始め2回目の今年は37人の参加者でバリバリの企業人から現役大学生までいます。

アドバイザーの方々は大学の名誉教授やその筋の専門家の皆さんが揃ってます。

不肖私も一員に加えさせてもらってます。他の皆さんとは毛色が異なってます。

政治記者経験とまちづくりの実践者であることから声がかかったと思ってます。

昨晩オンラインで今年10回目の講座が開かれました。全15回講座です。

神道や仏教から聖徳太子の17条憲法、武士道、マンガ、アニメまで多彩なテーマです。

毎回助言者が2人で各20分ほど問題提起して受講生たちがグループに分かれ議論します。

昨晩のテーマは明治維新以降昭和の時代までの思想的な流れを追うことでした。

人物や象徴的な出来事を拾い上げてその背後にある日本のこころを探るというものです。

テキストがあります。著書名はずばり『世界のための日本のこころ』でした。

第十章では福沢諭吉と石橋湛山が代表的人物として取り上げられていました。

福沢と日本のこころ、違和感を感じる方が多いと思います。「脱亜入欧」主義者なのにと。

私は「一身独立して一国独立する」との福沢イズムは西洋一辺倒ではないと感想を述べました。

西欧諸国に対抗して近代化を進めていく日本人としての気概を説いたのだと思うからです。

福沢が私の住む足柄地域をしばしば訪れていて地域の青年たちに自立の精神を伝えました。

明治の時代。足柄地域のまちづくりを担った若き有志達を輩出しました。

明治の町村合併で福沢の名前を取った「福沢村」が誕生したほど影響力は強かったです。

福沢村は現在は南足柄市と合併してますが小学校や神社の名前として残っています。

話しは横道にそれますが足柄地域、福沢の自立の精神を活かしたまちづくりを進めて欲しいです。

石橋湛山は戦前「小日本主義」を唱えた反骨のジャーナリストで戦後は総理になりました。

植民地や権益を手放すことは欧米の帝国主義に対し道義的な優位な立場に立つと考えました。

そうした立場を背景に経済を盛んにしていけば規模の縮小は乗り越えられるとの主張です。

私は石橋の思想には「小さくてもキラリ」の精神を感じると述べました。

町長経験からのコメントです。小さくても高い志を持つことで特色を発信できるからです。

塾生たちの討論の結果発表を聞くと私のコメントも多少は参考になったようで安心しました。

 

 

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