岸田総理に立ちはだかる旧統一教会問題

支持率の下落が続く岸田総理が挽回を狙い奥の手を繰り出しました。

宗教法人法に基づいて旧統一教会の調査を指示しました。質問権を行使するというのです。

一歩間違えば宗教の自由を侵食しかねないぎりぎりの対応を決断しました。

旧統一教会と政治との深い闇が晴れないことが支持率の下落を招いたとの判断からでしょう。

総理が明言したのに中途半端な調査に終わったら国民の反発は沸騰します。

闇の解明は国民が期待するところです。適正かつ厳格に進めてもらいたいです。

岸田総理の決断は返り血も浴びることを覚悟しなければなりません。

自民党を支持してきた旧統一教会が仕打ちを許せないと考えても不思議ではありません。

旧統一教会を追い込むことでいわゆる窮鼠ネコを食むことは十分あり得ます。

秘密裏に処していたことを開き直って明るみに出す可能性は否定できません。

岸田総理は相当に危険な賭けに出たと私は見ます。政権を揺さぶる地雷原です。

当面は旧統一教会の追及することと関係の深い閣僚の処遇が問題となります。

社会問題を引き起こした可能性があるので調査をする団体と関係が深いのに留任は矛盾です。

山際経済再生担当大臣が野党の票的です。職に留まるのは困難だと思います。

岸田総理は辞任のドミノに追い込まれるのを避けたいのだと想像します。

しかし後手に回れば傷はさらに深くなり逆に辞任ドミノとなる可能性があります。

辞任すべきか否かの基準を明確にする意味でも山際大臣の処遇は重要です。

全く血を流さずに事態の推移を見守る現在の岸田総理の姿勢は徐々に追いつめられると思います。

旧統一教会に対し追及する姿勢を示す一方で関係のあった閣僚は免罪は通りません。

中国で絶対権力を手にした習近平主席の手法は反腐敗闘争でした。

政敵の汚職を暴き権力から追放し自らの支持基盤を強固にしてきました。

岸田総理は習近平ばりの覚悟で旧統一教会問題に臨まないと火だるまになりかねません。

旧統一教会を責めることは最も関係の深い安倍派を敵に回す危険性をはらみます。

山際大臣は岸田政権を支える麻生副総裁ー甘利前幹事長ラインの人脈です。

旧統一教会と政治の闇を晴らすという大義名分は政権の基盤を揺らすことにつながります。

岸田総理の決断は自らの足元を崩す危険性を冒しても断行する覚悟があって初めて有効です。

旧統一教会を触ることは政局すなわち権力闘争に発展する可能性を常に秘めています。

岸田総理は安倍政権を悩ましたモリカケ桜以上の難題を抱え込みました。

岸田総理の権力を維持するための奥の手が権力の基盤を揺さぶってます。