したたかなアメリカ外交~ケネディー大使の着任~
ケネディー大統領が暗殺されて今月22日に半世紀、50年とのことです。その節目の週に日本に新しい大使が着任しました。大統領の娘さんです。
父が暗殺されたとき5歳、その直ぐ後には、大統領候補だったおじが暗殺されました。アメリカの民主主義は本当に血なまぐさい裏の歴史があります。
アメリカ本国では今ケネディーブームとか。アメリカで話題沸騰の名門一族のお嬢様を大使に登用するというアメリカの判断はしたたかです。
ケネディー大統領は、日本で最も人気のあるアメリカの大統領の一人です。その人気も十二分に見越して娘さんを大使に赴任させたに違いありません。
昨晩のテレビニュースでケネディー大使が皇居に馬車で参内する様子が流れていました。沿道には大勢の人たちが歓声を上げていました。
ケネディー大使を仕掛けた関係者は、思惑通りとほくそ笑んでいることでしょう。日本人に好印象を与える役目を着任早々から十二分に果たしました。
日本とアメリカが仲良くなることは悪くはありません。私が危惧しているのはその友好ムードに浮かれている内にをアメリの真の意図を見失うことです。
アメリカにとって重要なのは、日本を対中国戦略上、意のままに動く同盟国とすることです。当面は、沖縄の普天間基地の移設が焦点です。
それと日本をアメリカの多国籍企業や金融資本が自由に立ち回れて儲けることができる存在とすることです。こちらはTPPが焦点となります。
いずれも日本国民の反発を招き反米機運を醸成しかねません。反発を防止するイメージ戦略が必要です。それがケネディ大使抜擢の本質だと思います。