AED神話にご注意

全国各地の公共施設を中心にAEDの設置が進んでいます。おおよそ60万台とされます。

AEDは自動体外式除細動装置という日本語訳が示している通り除細動を取り除く装置です。

心室細動という心臓の致命的な不整脈を電気ショックにより正常化するものです。

ここで重大な問題が生じます。電気ショックで正常化さえすれば大丈夫なのかという疑問です。

6日地元の自治会で防災訓練がありました。AEDの講習でした。

開成町の防災専門員で別の町の消防署職員経験もある女性が講師でした。

新型コロナのため実際にAEDを操作する体験学習は残念ながらできませんでした。

講師の女性がAEDは補助であって万能ではないと発言されたのが気にかかりました。

質疑応答の時間にAEDの具体的効果は何なのかを再確認しました。

心臓の心室細動を止めるのはAEDにしかできないということでした。

心室細動が収まれば自動的に復活する訳ではないことに注意が必要です。

心臓マッサージの継続、できれば人工呼吸も必要だということでした。

AEDの講習を少なくとも10回は受けてきましたが初めて知りました。

AEDさえあれば大丈夫ぐらいに思い込んでました。目からうろこの思いでした。

帰宅後日本心臓財団のホームページを見てAEDの効能を調べてみました。

2010年のデータですがおよそ2万件の心臓の停止状態でAEDが使用されたのは3%でした。

現在は設置台数が3倍近くになっていますが使用割合は5パーセント程度とされます。

日本AED財団によれば心臓マッサージとAEDの組み合わせで6倍の救命率とのことです。

倒れていて気を失っている人がいればまずは心臓マッサージ、あればAEDとなります。

同時に救急車を要請するという手はずです。周囲に人がいれば助けを求めることも必要です。

臨機応変の対応が求められるでしょうが素人であっても行動することが大切です。

訓練が繰り返し必要な理由です。AEDがあっても使わなければ宝の持ち腐れです。

あとは心臓マッサージとセット言うことを忘れてはならないことです。

新型コロナのまん延でAEDの使用が控えられる傾向があると警告が発せられてます。

日本AED財団によると5%まで行った使用率が4.2%に急減ということです。

肌に直接触れることを避けたいという心理からだと推測します。

新型コロナはいたるところで悪さをするものだとつくづく思います。

ガーゼをかけるなどで感染リスクを減少できます。ますます訓練が大切です。