弱り目に祟り目の岸田政権の行く末

岸田総理、山際大臣を解任したと思いきや閣僚の進退に関わる難問が降り注いでます。

葉梨法務大臣の死刑をめぐる言い回しには仰天しました。即刻辞職級の不適切発言です。

衆議院法務委員会での葉梨大臣の立ち振る舞いを見ていると本気の反省の色が伺えません。

テレビの画面越しに無邪気で危険なエリートの匂いを感じ取ってしまいました。

ずるずると引き延ばし作戦は通じませんでした。昨夕辞表を提出しました。

以前から取りざたされている寺田総務大臣の政治資金関連の火消しができません。

政治資金は総務大臣の所管事項です。大臣が説明がつかないことをしては話になりません。

葉梨大臣に続き早晩辞職に追い込まれるのは確実です。身から出た錆です。

葉梨大臣と寺田大臣は驚くほどこれまで歩んできた道のりが似通っています。

ふたりとも東大法学部卒のエリート官僚です。葉梨大臣は警察庁、寺田大臣は旧大蔵省です。

ふたりともお婿さんです。葉梨大臣の妻の父は自治大臣を務めた葉梨信行さんです。

選挙区は茨城でした。梶山静六さんと同じですので名前は良く伺っていました。地味でした。

寺田大臣の妻の祖父は外務大臣などを務めた池田行彦さんです。

池田さんも東大法学部卒の元大蔵官僚、池田勇人元総理大臣の娘婿です。

保守本流の宏池会(当時は宮沢派)に所属しながら竹下派に近い政治家でした。

竹下派のドン金丸信さんの遊説に同行した時飛行機の座席が隣り合わせだった思い出があります。

葉梨大臣も寺田大臣も2009年の旧民主党が政権奪取した時の選挙で落選しています。

選挙地盤を自ら開拓したわけではないので逆風の時には踏ん張りがきかないのだと思います。

山際大臣は麻生派所属で甘利元幹事長の子分です。若干は言い訳可能です。

葉梨、寺田両大臣は自らが領袖の岸田派です。100%言い逃れはできません。

岸田総理、支持率低迷の底なし沼にはまってしまいました。もがけばさらに潜ります。

寺田大臣も解任して出直しの姿勢を示すことから始めるよりほかありません。

ここで複数の人事があるということはミニ内閣改造と位置付けることができます。

ピンチはチャンスですので思い切った人事を断行できるか注視したいです。

二階派と菅前総理に近いグループをどう処遇するか見ものです。

菅前総理に長男のスキャンダルが無ければ副総理格で総務大臣兼任もあったのですが無理です。

総務大臣を選任した上で菅前総理を単独の副総理で登用は岸田総理の決断でできます。

麻生―甘利ラインでは政局運営が覚束ないことが明らかになってます。

岸田総理は人事で仕掛け転機となるイメージを打ち出さないとじり貧です。