岸田政権、人事の肝は菅副総理登用
昨今の岸田政権を漂流を眺めていると既視感に囚われてなりません。
既視感というと難しいかもしれません。フランス語のデジャブの方が良いかもしれません。
現在進行している状況は初めて見る事柄なのにどこかで見たという感覚のことです。
2001年4月に発足した小泉純一郎政権は5年余り続き2006年9月に終止符を打ちました。
後継は安倍晋三さん。戦後最年少の52歳で「美しい日本」を掲げ華々しいデビューでした。
持病の難病が悪化し1年に満たず総理の座から降りる事態となりました。
引き継いだのは福田康夫さん。これまた1年に満たないで退陣となりました。
国家観から見るとタカ派からタカ派へ、続いてハト派へと移りました。
2012年12月から7年8か月余り続いた第2期安倍政権は2020年9月に終わりました。
自民党内の圧倒的な多数の支持を受けて菅義偉政権が誕生しました。
ところが新型コロナ対策で世論の批判を浴び1年で退陣となりました。
菅政権の後釜はハト派の岸田文雄さんです。そっくりだと思いませんか。
2008年9月福田さんの退場後は麻生太郎さんでした。自民党としての最後の砦でした。
リーマンショックで政権運営は困難を極め翌年8月の衆院選で大惨敗を喫しました。
鳩山由紀夫民主党政権の誕生へと続く日本政治の画期となりました。
岸田政権が福田政権のように政権の座を去ると歴史は繰り返す可能性は否定できません。
メディアではポスト岸田は誰かなどという野次馬的な記事が流れています。
茂木幹事長が最有力で麻生副総裁が目論んでいるといった具合です。
2009年に自民党を崩壊寸前にまで追い込んだ麻生さんがキングメーカーだというのです。
自民党を下野させた張本人が総理総裁選びのキーマンというのは悪い冗談です。
麻生さんは育ちが良すぎて大衆の思いを感じ取る感性がさび付いてます。
感性のさび付きは痛みに鈍感になります。問題発言が頻繁に飛び出します。
野中広務さんの出自をやゆする陰口をしたことがありました。野中さんにばれました。
野中さんがわしは許さん!と激怒していることを知り震えあがったと伝えられます。
麻生さんのはったりが上辺のものだとわかります。真の凄味は持ち合わせていません。
日本の政治が緩んでだらしなくなっている象徴は麻生副総裁の存在だと思います。
土の匂いのする政治家を置いて質の悪い貴族政治を中和しないといけません。
麻生さんを解任するわけにはいきませんが存在感を薄めることはできます。
党に副総裁を置くなら内閣に副総理を置くのは順当です。適任者は菅元総理以外にはいません。