地方議会改革は実力派議員を出すのがいちばん

政府の諮問機関の地方制度調査会が地方議会の改革についての答申案をまとめました。

日経新聞に「多様な人材揃う地方議会に」との見出しがついた社説が載ってました。

答申の中身を見ました。言い古された内容で新味はありませんでした。

強いてあげればデジタル活用で開かれた地方議会への可能性が広がることぐらいでしょうか。

地方議会と言っても多様です。神奈川県でも巨大都市から小さな町村まであります。

人口377万人の横浜市の定数は86です。2816人の清川村は8です。

定数8となると委員の割り振りなど議会運営はかなり厳しいでしょう。

人口が少ないからと言って定数を減らせばよいというものではありません。

議会は予算決算の承認など重要な役目を地方自治法により定められています。

答申案で指摘しているように議会の重い責務に対応できるだけの人材確保が難しいのです。

なり手がいない問題もありますが有能な議員が少ないことも重大問題です。

小さな町村にはそうした傾向が顕著です。あ然とするような事例があります。

湯河原町議会は町税の滞納者リストを非公開とはいえ特別委員会で閲覧してました。

そのリストは各議員の手元でそのまま管理するのが慣例でした。

個人情報保護上問題があると追及した土屋由希子議員は逆に懲罰されました。

時代の流れに逆行するような議会運営が依然まかり通っていたのです。

土屋さんは処分不当だとして訴訟に踏み切り来年2月1日に一審判決が出ます。

土屋さんのような実力派議員が登場すれば議会に変革ショックが与えられます。

多様な議員の登場を促すような寝言みたいな改革案は実質的に意味をなしません。

腕っぷしの強いまっとうな議員を議会に送り出すことが地方議会改革です。

昨今の状況を眺めていいると女性議員の方に胆力のある議員が多いように見えます。

男性議員の方は周囲を忖度して上手に立ち回る議員が目につきます。

小田原市議の小谷英次郎さんのように市長に敢然と楯突く議員は極めて少数派です。

足を引っ張るのではなく筋が通らない時は臆せず問わないと議員の存在意義はありません。

来年の統一地方選挙では実力派議員を議会に送り出そうではありませんか。

湯河原町の土屋議員のようにひとりでも議会に衝撃を与えることが可能です。

私は小田原市議に挑戦する医師の原久美子さんに期待してます。

原さんのこれまでの言動からして忖度せずにダメなものはダメと言ってくれるはずです。

有権者の皆さんがこれはという実力派議員を押し出せば地方議会改革は緒に着きます。

机上の改革論は脇に置きリアルな改革を実践することが大切だと思います。