岸田総理は瀬戸際作戦の断行を

11日のNHKスペシャルで北朝鮮の行動の先鋭化の謎に迫ってました。

金主席なりに考え抜いた行動であることが浮かびあがってきました。

トランプ前大統領との歴史的な首脳会談で金主席の意図は明確になりました。

強権独裁国家の認知と政権の存続です。代償として核開発の放棄があります。

アメリカはリビアのパターンを目指していたとされますが北朝鮮はしたたかです。

リビアのカダフィー政権は崩壊しカダフィー氏は死に追いやられました。

妥協した挙句に殺害されたら元も子もありません。この轍は踏まない姿勢を鮮明にしました。

ミサイル発射で威嚇を続ける強硬路線を徹底する方向に舵を切りました。

ウクライナへのロシアの軍事侵攻が北朝鮮の立場を強めました。幸運です。

国連は分裂状態となり北朝鮮制裁で足並みがそろわなくなってきました。

米中対立の激化は中国からの北朝鮮への圧力を弱める効果があります。

中国はアメリカと同一歩調をとることに後ろ向きになるからです。

上記のような状況を読み切り間隙を突いたと考えられます。単なる狂気ではありません。

北朝鮮外交を瀬戸際外交と称することがあります。ぎりぎりの路線を採用します。

一歩間違えれば一気に孤立です。塀の上を走り抜けるようなものです。

他に手段はないと見れば独裁強権国家の存続のため危ない道を平然と通ります。

北朝鮮は狂っているだけだとの先入観の色眼鏡をはずし見極めることが大切です。

金主席のやり方は是認できません。一方で日米韓を揺さぶっているのも事実です。

翻って日本の政治状況を見ると狂気を体現する政治家はとんとお目にかからなくなりました。

かつてのハマコーこと浜田幸一さん、押しの強さは天下一品の鈴木宗男さんは典型でした。

現役政治記者の頃は狂気を漂わせる大物政治家を日常的に見ることができました。

私が薫陶を受けた梶山静六さん、野中広務さん、亀井静香さんみなそうです。

狂気のオーラを発散させつつ冷徹な計算に基づき一気呵成に行動に移す場面を何度も見ました。

岸田総理には狂気が感じ取れません。政治が熱くならないいちばんの要因です。

公然と楯突いた高市経済安保大臣は呼びつけて解任すればよいのです。

支持率の低迷は続いています。30%が瀬戸際ラインだと思います。

瀬戸際路線のチャンス到来です。思い切った政治判断をたまには見たいです。

大みそか解散とまでは言いませんが年末改造ぐらいは断行しても良さそうなものです。