新聞コラム、日経の「春秋」の時代か
紙媒体の新聞を取る人は2000年から2022年で1870万部減ってます。
朝毎読日経などの一般紙の数です。現在の発行部数は2860万部ほど。激減ぶりに驚きます。
3人の男の子の孫がいる我が家では新聞紙は重宝です。
習字の時の下紙に最適です。じゅうたんに飲み物をこぼした時は即座に新聞紙です。
新聞を購読していない人は何を代わりにしているのか首をひねります。
日本の新聞でいちばんの購読者数を誇るのは読売新聞で687万部。
続いて朝日が435万部、毎日が195万部で日経が179万部です。
今年2月のデータです。朝日が44万部と大きく部数を減らしたとのことです。
私が現役記者だったころ新聞を代表するのは朝日新聞でした。私は長年の購読者でした。
韓国済州島を舞台とした従軍慰安婦報道をめぐる大誤報を契機に嫌気がさし止めました。
その後は地元紙の神奈川新聞にしました。
神奈川も昨年12月以来の真鶴町の町政混乱をめぐる報道が偏向していると感じ止めました。
今は日経新聞です。結果は大正解です。日経は読み出が違います。
日経と神奈川を見比べると神奈川の方は地域のスポーツ新聞のような紙面構成がままあります。
ベイスターズ新聞かと感じる時もあります。20分もあればおおよその内容は見通せます。
日経は手ごわいです。早読みしても30分、じっくり読めばちょっとした読書です。
紙媒体は読み出があることがいちばんの強みだと実感しています。
早読みで済ませるならばネット版を読めば十分だからです。
日経は経済専門紙と早合点は禁物です。「春秋」という一面のコラムは充実してます。
新聞コラムと言えば朝日の「天声人語」が有名です。
私の学生時代は大学の入学試験によく採用されることで知られていました。
日経の「春秋」と読み比べると日経の方に軍配を上げたくなります。
朝日の退潮は看板コラムにも表れているように思います。
16日付の「春秋」は秀逸でした。
「杜撰(ずさん)」という言葉のいわれから知床沖で起きた大惨事を抉ってました。
中国の杜黙(ともく)という詩人は撰(詩文づくり)がいい加減でした。
杜と撰を合わせて杜撰という言葉になったのです。
事故報告書によれば観光船所有会社はハッチの留め具が磨り減ったままにしてました。
国の検査官も見逃してました。
杜撰という言葉のもとになった詩人が逃げ出すほどのでたらめの競演だと断じていました。
簡にして要を得た文章の模範です。私もブログを書く際のお手本にします。