倉敷へ行ってきました。
30日から一泊二日で倉敷に行ってきました。倉敷市内で勉強会があり講師をしてきました。倉敷の町並みを散策したのは、30年ぶりぐらいです。
駅に降りた時、倉敷のイメージとズレがありました。人口50万人に近い町としては賑やかさが足りないし古い町並みのイメージの演出は見当たりません。
意外に思いながら7、8分歩くと古い蔵が立ち並ぶ美観地区にやってきました。よーやく倉敷に来たという気分に浸ることができました。
時間が余りなかったので駆け足でしたが大原美術館にも寄れました。1時間半あっという間に過ぎました。もっと居たいと後ろ髪を引かれました。
なにせ古今東西の名画中の名画、工芸品、遺跡品、よくぞこれだけ収集したと感嘆します。クラレの大原財閥の威力と文化への理解の深さを感じます。
ルネッサンスを代表するエルグレコの受胎告知を目の当たりにすると、この名画を日本で見れる感激で思わず居住まいを正してしまいます。
私は日本の梅原龍三郎の作品や棟方志功の版画の前でずっと立ち止まっていました。日本文化はとかく繊細さが強調されますがこのふたりは異質です。
生命の躍動感がひしひしと伝わってきます。こういった側面も日本の文化の底流にあると思いました。縄文文化だと閃きました。
素晴らしいの一語に尽きる大原美術館ですが日本の太古の時代の展示はありません。縄文ビーナスも一緒に展示してあったら衝撃を与えるでしょう。
世界的な文化芸術の拠点がある町で町づくりができることはワクワクの毎日だと思います。現在の市長は元郵政省の女性官僚だということです。
美観地区と駅前とを結ぶ通りにある商店街。ここは美観地区の華やかさとは違い寂れた雰囲気を感じます。美観地区とのギャップがあります。
観光客は直接美観地区へと行ってしまうのでしょう。駅周辺の地域は、美観地域に頼らず全く違った発想で町並みの特色を出すことが大切だと思いました。