江戸時代の良さを現代によみがえらす

今年のNHK大河ドラマの主人公は徳川家康です。
英雄ぶりを強調する編集ではありません。
タイトルが「どうする家康」となっているところに現れてます。
もがき苦しみ天下統一の武将へと成長する過程を追う構成となるようです。

初回放送を視ました。
江戸幕府設立後小田原藩の初代藩主となる大久保忠世が登場したのには驚きました。
若かりし家康を囲む側近武将だったのです。
ドラマに親近感を覚えました。
初回でいきなり桶狭間です。展開が早いです。
今川義元を討ち取った織田信長軍勢が押し寄せてきます。
家康の命がけの選択がのっけから迫られてました。

NHKSプレミアムで「英雄たちの選択」という歴史番組を放送してます。
大河ドラマの放送に合わせて徳川家康を特集していました。
家康の生涯で最も影響を及ぼした戦いのランキングが発表されてました。
1位は三方ヶ原の戦いでした。
1573年家康が戦国最強と称された武田信玄軍に惨敗した戦いです。
敗北で家康は戦略や戦術の拙さを思い知らされました。
主君の身代わりとなって散る家臣たちの貢献も胸に刻まれました。
のちの家康の成長を考えればとてつもなく苦い良薬を飲んだことになります。

今年の大河はそそられます。現代の課題を考える素材になりそうです。
制作スタッフも意識しているようです。
ウクライナ侵攻で世界の平和が脅かされ否応なしに平和を考えざるを得ません。
徳川家康は260年に及ぶ平和の時代を日本にもたらしました。
家康の生涯を辿りいかにして平和を構築したのか考えることは意義あります。
朝鮮や中国とも安定的な関係を取り戻しました。
長崎の出島を足場にオランダとの交易を通じて西洋の文物も取り入れました。
鎖国で国を閉じたようでいて世界とのつながりを巧みに維持しました。

国内の戦乱が収まったことで国内経済は大きく発展しました。
新田開発が進みコメの生産が増加しました。
国内の流通網が整備されて経済市場が拡大しました。
庶民の暮らしも向上しました。
幕末維新期に訪れた外国人が驚いてます。徳川の治世から学ぶべき点は大きいです。

対外関係の安定化は特筆されます。
国内各地の地場産業を興し内発的な経済の発展を遂げたことも評価されます。
資源を大切に使い環境に過大な負荷をかけないシステムもそうです。
江戸時代の良さを現代に活かすことは日本の危機突破に参考になり得ます。
グローバル時代の現代に相応しい江戸時代を創造するといい換えられます。