小田原市議選が熱い

地方議員の成り手がいないことが大きな問題になってます。
政府の審議会の地方制度調査会でなり手不足の解消が議題となりました。
昨年暮れに答申が出ました。
立候補に伴う休暇を可能とする法整備などが提起されました。
行政と議会は車の両輪とされます。議員不足は行政を劣化させます。
日本は地方自治の分野でも深刻な危機を迎えているということです。

こうした中で真逆な現象が私が住む神奈川県西部地域で起きてます。
4月に行われる統一地方選挙で小田原市議選があります。
定数27に対し40人ほどが立候補するというのです。
前回選挙も37人が立候補し激戦でしたが今回の方が上回りそうです。
前々回の2015年の時は3人オーバー2011年は6人オーバーでした。
直近2回の選挙がいかに立候補者が多いかがわかります。

市政に対する不満というか関心が高まっている可能性はあります。
市議選の翌年が市長選挙の年です。
市政に課題が多いと前年に実施される市議選への立候補者が多くなるという構図です。
2019年は加藤憲一前市長に対し自民党県議が市長選出馬を決めていました。
今回は市長の座に就いた守屋輝彦市政に対する不満がくすぶってます。
市政が順調ならば市議選は低調、逆ならば盛り上がるということです。

今回の小田原市議選を熱くしている要因がもうひとつあります。
県西地域初の女性県議の佐々木ナオミさんが驚きの行動に出ました。
混とんとした情勢の中で新人女性候補者を一挙に4人擁立しました。
いちかばちかの賭けともいえる勝負です。
現職の女性市議もいます。女性間での議席争いも激烈になるでしょう。

ここまで激戦になると当落線上に候補者がひしめき合う選挙になると見てます。
市議選の結果は来年5月の市長選挙に影響を及ぼすと思います。
守屋市政に批判的な勢力が伸びれば守屋市長の再選戦略にも狂いが生じます。
私は前回トップ当選を果たした小谷英次郎さんの得票に着目してます。
小田原出身者でない新人のトップ当選はちょっとした事件でした。

小谷さんは市議会での論戦を通じて反守屋市政の顔的存在として成長しました。
小田原の有権者が小谷さんの活動をどう評価しているかは得票でわかります。
再びトップ当選を果たすようですと反守屋のうねりは根強いと見ることができます。
前回の市長選挙で敗れた加藤憲一さんのリベンジ出馬が現実味を帯びてくると思います。
小田原市議選の熱い戦いから目を離せなくなりました。