横浜地裁、湯河原町議会の名誉棄損を断定
湯河原町議の土屋由希子さんが裁判に勝ちました。
土屋さんは横浜地裁での判決を聞いた後の記者会見で感想を求められました。
自分の行動が正しかったことが明らかになって良かった…。
普段強気の土屋さん、言葉が詰まりました。
2年4か月の苦悩がこみ上げたのだと思います。
支え続けた支援者の方も「土屋さん、やせてしまった時期もあった」と涙しました。
裁判の経緯をざっとおさらいします。
土屋さんは2020年9月議会町税滞納者リストの議会への開示を問いました。
秘密会で示すのが慣例となっていてリストの管理は各議員任せでした。
個人情報の保護の観点から問題だとしたのです。
土屋さんは一連の問題をネット発信しました。
議会は秘密会の内容を開示したとして懲罰を土屋さんに課しました。
陳謝を求めました。土屋さんが拒否すると1日の出席停止をしました。
11月の議会だよりで土屋さんに一方的に非があるかのような特集を組み配布しました。
2021年1月、土屋さんは町議会の行為は違法だと訴えを横浜地裁に起こしました。
4月に初公判、今日が1審判決でした。
最大の焦点は土屋さんの言動が湯河原町議会の規則に違反しているかでした。
判決は明確に違反していないと断定しました。
湯河原町議会の行動は名誉棄損だとして20万円の賠償金の支払いを命じました。
議会だよりで謝罪文を掲載するよう求め文書の内容まで添付しました。
土屋さんには8人の大弁護団がつきました。
弁護団長の大川弁護士は95点の勝訴と評価しました。
マイナス5点は懲罰の取り消しが認められなかったことです。
判決は懲罰の効力は当該議会が終われば無くなるとしています。
懲罰によって回復しなければならない法律上の問題もないとしました。
わかりやすく言えば軽い話でもう済んだ話だというのです。
ここで懲罰の取り消しが認められれば安直な懲罰を出しにくくなります。
裁判はそこまで踏み込みませんでした。
議会の自主性を重んじた形でした。
大川弁護士は土屋さんにルール違反はないと認められたのがいちばんとしてました。
関心は湯河原町議会がどう出るかに移りました。
判決は議会だよりの編集に関わった議員の責任にまで言及してます。
謝罪広告の掲載文まで突きつけられました。
議会全員協議会で決めることでしょうが認めがたいでしょう。
戦いは続くと見て置いて方が良さそうです。
しかしここまで明確に責任を問われた湯河原町議会には猛省を求めたいです。