易しく、深く、面白く
劇作家の井上ひさしさんにはモットーがあるとのことです。
易しく、深く、面白くだということです。
つい最近読んだ本の中に書いてありました。
これは大変に参考になると喜び勇みました。
催しの進行を依頼されていて応用できると思ったからです。
昨日加藤憲一前小田原市長と小谷英次郎小田原市議のトークショーがありました。
全体の時間が1時間半、このうち30分の対談の進行役を引き受けました。
3人での語り合いですので時間割が厳しいです。
怖れていた事態が発生しました。
加藤さんも小谷さんも予定時間オーバーです。
30分の予定がマックス20分となってしまいました。
井上ひさしさんのモットーが役立ちました。
NHKの朝ドラは15分。短くても面白くできるはずと切り替えました。
面白いドラマにするためにはハラハラさせることが大切です。
加藤さんに聞きにくいことをズバリと問いました。
市民の声を聞き過ぎ決定が遅れたことが市長選挙で負けた要因ではないですか?
客席に若干緊張が走りました。
加藤さんは露木さんは強引なトップダウン手法ですからと返してきました。
私たちの当意即妙のやり取りを聞いて会場は緩んだ感じでした。
小谷さんに守屋現市政に切り込んでいるがどう見ているのかと核心を突きました。
言わなくてはいけないことは言わなければと潔かったです。
拍手が湧きました。内心、いい感じになったと思いました。
時間が来たのでやり取りを打ち切ろうとしました。
会場から女性がどうしても聞きたいことがあると手を挙げました。
加藤さん来年の市長選挙に出るのですか?
小田原市民の関心事を単刀直入に聞いてきました。
加藤さんに振るとわかったようなわからないような答えでした。
私は元記者ですが私なら加藤さんは否定しなかったと書きますと付け加えました。
会場からどっと笑い声が起きました。
イベントの目的を達成したと自信を持ちました。
面白いという言葉の語源は古事記にまでさかのぼるということです。
有名な天の岩戸の物語です。
天照大神が岩戸の中に隠れてしまい世の中は真っ暗闇になりました。
神々は外で神楽を舞い大神の気を引きました。
ようやく外に出た大神の光で神々の顔が照らされ白くなりました。
これを見てあな面白しといったということです。
面白いという言葉には深い意味があることがわかります。
深刻な事態でも面白くすれば切り抜けられる可能性が広がります。
面白くする努力はどんな場面でも大切です。