巨大な”空き地、空き家”対策が待ったなし

政府が空き家対策強化に乗り出しました。
危険な空き家の固定資産税の特例措置を外す対策を打ち出してます。
ムチで所有者が対策を取るよう促そうというものです。
6分の一の減免措置が無くなりますので都市部ではそれなりの効果が期待できそうです。

もともと土地の評価が低い田舎では効果は限定的でしょう。
空き地評価がほぼゼロというところもありますのでムチになりません。
雑草が生い茂り夏場はごみの不法投棄、冬場は火災の危険もあります。
我が家の近くにも放棄地があります。
ドンド焼のたびに火が燃え移らないよう消防団が見張るほどです。

根本的な対策が打てないかと常々思っています。
国レベルの空き家対策の法令をベースに町独自条例の上乗せを期待します。
きめ細かな対策は各自治体ごとに対応せざるを得ないからです。
所有者の財産権と公共的な安全性のバランスが問題となります。
雑草を刈る措置程度は町の権限として保障されるべきだと考えます。

国や県レベルにもっと力を注いで欲しい空き地・空き家対策があります。
大規模な企業や工場の移転に伴う跡地利用です。
お隣の神奈川県南足柄市ではアサヒビール工場が先月で操業を止めました。
41.2ヘクタールがいわば空き地・空き家となった訳です。

ここで生産されたスーパードライはふるさと納税の返礼品でした。
南足柄市にとっての打撃は大きいです。
工場誘致にあたり道路基盤の整備や水道施設の整備などの投資も行いました。
突如の閉鎖という“ドライ”な対応に企業経営の冷徹さを感じます。
4月の南足柄市長選の一大争点になることは確実です。
市長のトップセールスが不可欠な課題だからです。

東隣の大井町には旧第一生命の地上18階建ての巨大ビルが残ってます。
コーヒー販売などを手掛けるブルックスが跡地を購入しました。
地場産品の販売や飲食店などが入るビオトピアとして再活用されてます。
ただし巨大ビルは未利用です。

現状ではいずれ廃墟ビルとならざるを得ません。
建物を壊すとしても100億単位に費用が発生すると思われます。
よほど大胆な構想を打ち出さない限り再活用は困難です。
視野を世界に広げて再活用の道を探らないと解決しません。
大井町長は国の助言を求め行動すべき時です

神奈川県西部地域では関東学院大学法学部が小田原から撤退です。
文教施設の“空き家・空き地”対策が待ったなしです。
巨大な“空き地・空き家”対策が目白押しで首長の手腕が問われています。