袴田事件の視点から湯河原町議会の現状を考える

事件が起きて57年。死刑確定から42年間。
無実の罪を着せられた心境はどのようなものでしょうか。
世間の不条理に精神の安定を保つのは容易ならざることです。
安直に触れることすら憚れる気持ちにさせられます。

袴田事件の闇の深さは限りありません。
死刑確定の決定的証拠が捏造された可能性があるというのですから。
権力の恐ろしさに身の毛がよだつとはこのことです。

再審開始が決まり袴田巌さんに無実の罪を晴らす時がやってきたのは朗報です。
ロシアや中国などの独裁国家では再審などあり得ないでしょう。
日本の司法はまだ機能していると思えるのがせめてもの幸いです。

袴田さん、87歳という年齢以上に弱った印象を受けるのは私だけではないと思います。
支える姉のはつらつぶりが際立っているだけに心配になります。
地獄のような辛酸をなめ続けてきたことが影響しているのは間違いないところです。

袴田事件のような重大事案でなくても濡れ衣を着せられた苦悩は人をひどく傷つけます。
行き場のない憤りと無力感はいたたたまれないと思います。

湯河原町議会でも事実と異なる議会だよりを配布した事件があります。
町長選挙に出馬表明している土屋由希子さんが町議だった時のことです。
2020年11月号で土屋さんが発言してない内容をさも発言したかのような編集です。
でっち上げによる土屋さん攻撃のプロパガンダと言っても良い内容です。

豪胆さは人一倍の土屋さんもショックを受け食事がのどが通らないほどでした。
編集した議員の方は逆の立場だったらと考えたことがあるのでしょうか。
土屋さんを悪者に仕立て上げようと意図的に編集したのは明らかです。
町内に配布して打撃を与えようとした魂胆の下劣さにはへどが出そうです。

議会だよりの編集に関わったり容認した議員の方々の責任は大きいです。
私なら逆上して殴り込みをかけてしまうところです。
土屋さんは冷静に判断しうやむやにせずに訴訟を起こす洗濯をしました。
2月1日の横浜地裁の判決では議会だよりの誤りを明確に認定してます。
慰謝料20万円に加え議会に対し謝罪広告を出すよう命じました。

湯河原町議会は控訴し裁判を継続する決定をしました。
1審判決であれだけ明確に認定されたにまだ争うとは…良識を疑います。
袴田事件のように極端な事例だけではありません。
権力者の闇は身近なところにもあるのです。
敢然と立ち向かい闇の存在を知らせた土屋さんの勇気を讃えたいです。