統一地方選挙における維新躍進の背景を探る
今年の統一地方選挙を象徴するのは日本維新の会の躍進です。
600人の目標に対し774人の首長や地方議員が誕生したと党本部が発表しました。
神奈川県内でも勢いを感じます。
県議選で議席ゼロから6議席、横浜市議選でゼロから8議席です。
横浜市都筑区で立民候補の応援をした市民に聞きました。
維新の女性候補が突如出馬し4000票差に迫られました。
革新系ではなく保守票が流れたように感じたとのことです。
維新は若者と女性の候補者の発掘に努めてます。
維新は男性支持が強いと言われてきました。
女性の支持拡大を目指し女性候補に注力しているのでしょう。
おひざ元の関西で維新は圧倒的強さを誇ります。
大阪府議会、市議会で単独過半数です。
奈良県知事を奪取、衆院和歌山1区補選でも当選を果たしました。
衆院の解散総選挙が取りざたされ出し自民にとって維新の躍進は気がかりです。
維新が獲得している得票の多くが保守票とすれば自民党が注意を払うのは当然です。
私は政治の現状に対する漠とした不満の受け皿に維新がなりつつある現象だと見ています。
今のところ維新と書いただけで当選するほどのブームにまでは至っていませんが兆しがあります。
他党とりわけ自民党にとっては脅威を感じざるを得ないところまで来てます。
ただし維新が一気に全国政党化すると見るのは早計です。
当事者たちもそんなおごりは持っていないでしょう。
維新の馬場伸幸党首が総理となって活躍するイメージは湧きません。
立民の泉健太代表相手ならば互角以上の勝負をする勢いを感じます。
次の衆院選で野党第1党に躍り出る可能性はないとはいえません。
逆に言えば立民は泉代表のままでは不安が残ることになります。
自民党が維新に票を食われたとすれば原因は各地域の自民党の姿勢にあると思います。
現状維持と言えば聞こえが良いですが保身に走り改革マインドが欠如してます。
圧倒的な組織力に安住してしまっています。
人口減少に代表される目の前の深刻な危機に有効な手を打ち出せていません。
有権者には不満がくすぶってます。
維新はこうした有権者の心理を突き批判の受け皿となりつつあります。
しかし維新と言えども明快な処方せんがあるわけではありません。
大阪の成功実例を見て欲しいとのキャンペーンが主です。
それでも改革に向けて行動する政党というイメージは打ち出せています。
維新の勢いを阻止したいならば維新を凌駕する改革姿勢と具体策が不可欠です。