足柄の歴史再発見クラブ新年度活動スタート
足柄の歴史再発見クラブの4月定例会が30日ありました。
場所は小田原のオクツ薬局でした。
細い5階建てのビル全体がちょっとした資料館です。
関東大震災の写真を収蔵しているということで見学に訪れました。
経営者の櫻木達夫さんのご厚意でメンバー総勢10人で押しかけました。
貴重な写真の数々をみな目を皿のようにして見つめました。
震災の被害のひどさを知るには文字よりも見るのが早いです。
震災関連の書籍も揃っています。
ここに来れば関東大震災について一通り学べる貴重な資料館です。
足柄の歴史再発見クラブの2023年度の最大の目標は関東大震災100年事業です。
地域各地の震災遺跡を見て回り冊子にまとめる予定です。
6月には箱根地域の遺跡を調査します。
箱根も山林で土砂崩れが頻発しました。
夏には東京にも調査に出かけようと計画することにしました。
関東大震災で最大の死者行方不明者を出した東京墨田区内の旧陸軍被服廠跡地です。
吉村昭さんの名著『関東大震災』で次のように描かれています。
タイトルは、「本所被服廠跡・3万8千名の死者」です。
「炎は地を這うようにしては知、人々は衣服を焼かれ倒れた。
焼死体を踏むと体が蒸れているためか腹部が敗れ内臓がほとばしった。
そのうち烈風が起り、それは大旋風と化した。瞬く間に家財や人も巻き上げられ始めた。」
大八車に家財道具を乗せた避難民が殺到していたところで火災が起こりました。
たちまち上昇気流となって竜巻現象が起きたのでした。
現在は都立横網町公園となり震災記念館も出来ています。
ここには16万3千体の遺骨が祀られています。
数字が合わないのではなく東京大空襲で亡くなられた方も祀られているのです。
首都東京は2度焼け野原となったのです。
関東大震災を再発見する以上は最大の惨事の場所に足を運ぶのは意味あります。
現地に立てば実感としてその悲惨さに思いをはせることができるからです。
足柄の歴史再発見クラブは素人が学び防災まちづくりのお手伝いをする集まりです。
遠足ではありませんが直接見て回ることが素人にとってはいちばんです。
関心を持たれた方是非お仲間に入りませんか。
関東大震災から100年の今年9月30日にシンポジウムを企画してます。
各地の震災遺跡を見て回った成果を発表します。
その開催結果も含めて年度内に報告書としてまとめ出版を考えています。
楽しく学び防災まちづくりに貢献できるとすればこの上ない喜びです。